60坪の外壁塗装の費用相場はいくら?実際の見積り事例や安くするコツを解説

外壁塗装工事はお金がかかるもの、相場がわからなかったために、相場より高い値段で契約してしまった・・
という失敗はしたくないですよね。
良く知らずに契約してしまうと工事が終わって位から実は、「100万円ぐらい相場より高かった」というケースは稀ではありません。
今回は60坪のお家について相場から費用の内訳、安く行うコツまで解説します。
この記事でわかること
- 60坪の外壁塗装の相場
- 外壁塗装費用の内訳
- 60坪の外壁塗装を相場以下で行う5つのコツ
関連記事:60坪以外や屋根塗装を含めた相場について
>>外壁塗装の相場は?単価、塗料、坪数別の価格表まとめ
60坪のお家の外壁塗装の特徴
60坪のお家の外壁塗装の特徴は2点あります。
- 家の大きさが他より大きいので値が張る
- 面積が多いので施工期間が長くなる
まず60坪のお家は大きさ的にも大きくなるため、外壁の面積は通常のお家に比べて広くなります。
そのため費用は少し高くなり、工事にかかる期間は長くなりがちです。
下記では60坪の外壁塗装の相場はいくらほどなのか?解説していきます。
外壁塗装アドバイザー
金井のコメント
60坪の外壁塗装の相場は?
60坪の外壁塗装の相場はおおよそ120~160万円です。
※屋根塗装を同時に行う場合には、追加で費用がかかります。
各塗料の費用感は下記のとおりです。
60坪の外壁塗装の費用感イメージ
- アクリル塗料+足場+付帯部= 100~120万円
- ウレタン塗料+足場+付帯部= 110~140万円
- シリコン塗料+足場+付帯部= 130~160万円
- フッ素塗料+足場+付帯部= 140~180万円
- 無機塗料+足場+付帯部= 150~190万円
また外壁塗装と屋根塗装をおこなった際の費用感は下記のとおりです。
60坪の【外壁+屋根】の塗装の費用感イメージ
- アクリル塗料+足場+付帯部= 130~150万円
- ウレタン塗料+足場+付帯部=140~170 万円
- シリコン塗料+足場+付帯部=160~190 万円
- フッ素塗料+足場+付帯部= 170~210万円
- 無機塗料+足場+付帯部= 180~220万円
屋根塗装をすることで+30万円ほどかかります。ただし外壁塗装と屋根塗装を時期をズラシて行うよりは20-30万円ほどかかる足場代を節約することができます。
といっても相場価格は使う塗料や工事の多さ、頼む業者、お家の状態によって価格は変わってきます。
今見積書が手元にあるという方は、相場価格から大きく外れていないか1つのポイントになるので適正な相場かどうか確認していきましょう。
60坪の外壁塗装の費用相場の内訳は?
塗料の費用
塗料の種類 | アクリル | ウレタン | シリコン | フッ素 | 無機 |
---|---|---|---|---|---|
60坪の相場 | 約35万 | 約45万 | 約61万 | 約102万 | 約118万 |
単価 円/㎡ | 1,400~1,600円 | 1,700~2,200円 | 2,300~3,000円 | 3,800~4,800円 | 4,500~5,500円 |
※3回塗りで198㎡の外壁で計算した場合
塗料の費用はグレードによって大きく変わります。
グレードで何が変わるのかというと次回に塗装を行うまでの期間です。
高価なものほど耐久性(次に塗るまでの期間)が長くなる傾向にあります。
ただしその価格も上がる傾向にあるので、住宅を使い続ける期間や予算に合わせて適切に選択しましょう。
一番人気なのはシリコン塗料です。
60坪の外壁塗装の面積の求め方
一般的な見積もり書は坪数でなく「㎡(平米)」で記載されていますので坪数を㎡に換算してお家の塗装される面積がどれくらいあるのか知っておく必要があります。
外壁の塗装面積(㎡)=床面積(1~3階合計)×1.2
1.2という値は係数です。1.1~1.4ですが1.2が使われることが多いです。
床面積がわからないという方は下記の坪数と外壁面積の概算を把握しておきましょう。
2階、3階の場合は?
2階、3階の場合は建物によって差が大きいです。ですので延べ床面積がわからない状態での概算は困難です。
例えば、
延べ床面積1階:40:㎡、2階:30㎡の場合→84
延べ床面積1階:40:㎡、2階:20㎡の場合→72
3階になると一概に外壁の面積はこれとは言えなくなるので、それぞれの階の延床面積を把握したうえで計算することをおススメします。
外壁の塗装面積(㎡)=床面積(1~3階合計)×1.2
ただし、建物のデザインにより係数計算と全く異なるケースもありますので、まずは塗装店の現地調査を受け正式な塗装面積を確認しましょう。
外壁塗装の相場は建坪ではなく、延坪で計算する
外壁塗装は建物の側面、すなわち外壁を塗装することです。建坪は全く関係ないのです。
外壁塗装面積の概算を算出する場合、延べ床面積から計算することができます。
延坪とは:延床面積(のべゆか面積)とは「建築物のすべての階の床面積の合計」です。
概算には「延坪×3.3×係数=外壁塗装面積」という計算式を使用します。
そして、建坪とは「建物を真上から見た時の面積」です。これは建築面積とも呼ばれています。
詳しくは下記の記事で解説しています。
足場代
足場代は費用の中で大きなウェートを占めます。
足場の相場単価は、一般的には設置面積1m²あたり500円~1000円といわれています。
・足場架面積 = (建物の外周(m) + 8m) × 家の高さ(m)
目安:1階建て=3.5m、2階建て=6m、3階建て=8.5m
・足場にかかる費用 = 足場架面積 × 平米単価 (600~1,000円)
そのため建物階数が高くなると足場代の費用は高くなります。
また、足場組みには相当のお金がかかるので、「足場代は無料」とかたってくる業者は、別の費用に足場代をこっそり上乗せしている可能性があります。
足場の料金を受け取っていなかったら、その企業は赤字になってしまいます。
付帯部塗装費用
付帯部 | 60坪の相場 |
---|---|
雨樋 | 約4.5万 |
破風板 | 約4万 |
軒天 | 約3万 |
※成約実績を基に算出
付帯部は外壁以外の雨樋や軒天といった場所を指します。
劣化状況によって、塗装で済むのか交換や修理が必要なのか見極めが必要です。
60坪になるとm数が増えるので、費用が大きく変わります。
付帯部の塗装は絶対に必要という訳ではないので、外すこともできます。
ただし、外壁塗装のタイミングで塗装を行うタイミングとも言えますので、よっぽどのことがない限りは一緒にメンテナンスをすることをお勧めしています。
60坪の外壁塗装の相場と見積もり事例
60坪の外壁塗装で実際にあった見積書の例を記載します。
内容 | 面積/㎡ | 単価/円 | 価格 |
---|---|---|---|
仮説足場 | 360.4 | 650 | 234,260 |
高圧洗浄 | 363 | 110 | 93,985 |
養生 | 一式 | 一式 | 54,000 |
ひび割れ補修 | 一式 | 一式 | 30,000 |
シーリング打ち替え | 95 | 900 | 85,500 |
下塗り | 240.5 | 700 | 168,350 |
中塗り | 240.5 | 1,000 | 240,500 |
上塗り | 229.3 | 1,000 | 240,500 |
付帯部塗装 | 一式 | 一式 | 163,200 |
窓枠シーリング増し打ち | 一式 | 一式 | 60,000 |
諸経費 | 一式 | 一式 | 50,000 |
計 | 1,371,695 | ||
計(税込) | 1,508,865 |
内容 | 面積 / ㎡ | 単価 / 円 | 価格 |
---|---|---|---|
仮説足場 | 330 | 750 | 247,500 |
高圧洗浄 | 330 | 200 | 66,000 |
養生 | 一式 | 一式 | 30,000 |
ひび割れ補修 | 一式 | 一式 | 45,000 |
シーリング打ち替え | 316 | 850 | 268,600 |
窓枠シーリング増し打ち | 124 | 850 | 105,400 |
付帯部塗装 | 一式 | 一式 | 120,000 |
外壁クリヤー塗装(中・上塗り) | 230 | 3,150 | 724,500 |
諸経費 | 一式 | 一式 | 40,000 |
計 | 1,647,000 | ||
計(税込) | 1,811,700 |
内容 | 面積 / ㎡ | 単価 / 円 | 価格 |
---|---|---|---|
仮説足場 | 345 | 700 | 241,500 |
高圧洗浄 | 345 | 100 | 34,500 |
養生 | 一式 | 一式 | 40,000 |
バルコニー床防水 | 一式 | 一式 | 75,000 |
シーリング工事 | 一式 | 一式 | 259,500 |
下塗り | 232 | 800 | 185,600 |
中塗り | 232 | 1100 | 255,200 |
上塗り | 232 | 1100 | 255,200 |
付帯部塗装 | 一式 | 一式 | 105,000 |
配管塗装 | 44 | 700 | 30,800 |
諸経費・廃棄物処理 | 一式 | 一式 | 65,000 |
計 | 1,547,300 | ||
計(税込) | 1,702,030 |
60坪の外壁塗装で適正相場か判断するポイント
見積額が適正かどうか判断するポイント
- 見積もりは最低でも3社は取る
- 見積もりを見るときには、必ず塗装面積を確認する
- どの種類の塗料を使うのかを確認する
- 自社施工か?下請け施工か?
塗装は建物によって金額が異なるため、
見積もりが一つだと適正相場かどうかの判断は難しいです。
3社程の見積もりを比較すればご自宅の相場感覚が見えてくるかと思います。
全ての見積もりでまったく同じ面積にはならないと思いますが、明らかに大きすぎる面積がないかの確認。
次に塗料の商品名を確認して、適切な価格かどうか判断しましょう。
最後に見積もりは自社施工の塗装店からとりましょう!
自社施工の塗装業者に直接たのむ方が、質の高い塗装を適正価格で実施できる可能性が高く、下請けだと中間マージンが発生して金額が高くなります。
60坪の外壁塗装を相場以下で行う5つのコツ
相見積もりを取る
先ほど記述したように相見積もりは必須です。
「とったほうがいい」ではなく、「取らなければいけない」レベルです
ただし見積もりの取りすぎも注意しましょう。
10社近くから相見積もりを取る方もいらっしゃいますがかえって迷ってしまうので3社程度が最適な見積もり件数と言えます。
閑散期に行う
塗装の人気時期は春・秋、閑散期が夏・冬です。
雨天では塗料が乾燥しないため塗装は湿度が80%以下、気温が5℃以上の環境でないと工事ができません。
そのため天候が安定している春と秋の時期に工事を依頼する方が多いです。
しかし自社で職人さんを抱えている塗装店さんは夏場や冬場に工事がないと困るので閑散期のキャンペーンを設けているケースもあります。
雨が降ったら工事を中断するため、工期を春秋に比べて長く確保する必要があり、長期間足場がかかりっぱなしになるデメリットもありますがその分相場より安めに工事ができる可能性も高いです。
付帯部は塗料のグレードを下げる
付帯部の塗装は外壁に使った塗料と同じ塗料で提案が出るケースが多いです。
しかし付帯部はそもそも外壁に比べて紫外線の影響を受けにくかったり、日焼けや色あせが目立ちにくい場所が多いため外壁はシリコン樹脂塗料、付帯部はウレタン樹脂塗料など外壁の塗装に使った塗料よりもグレードを下げた塗料で工事をすることもできます。
助成金や補助金を利用する
外壁塗装には各自治体によって補助金や助成金が出ているケースがあります。
目安としては10万円前後の助成金が出ているケースが多いです。
原則的に助成金の申請は着工前に行う必要があります。
うっかり申請前に着工してしまって助成金がもらえなくなってしまった、といったことにならないようにしましょう。
地元密着型の塗装店にお願いする
基本的には大手で幅広い地域で対応している会社よりも地元密着型の職人さん数人でやられているような個人事業主の塗装店さんの方がお得な提案が出やすいです。
片道30分~1時間ほどの距離なら無理に地元にこだわる必要はありませんが、あまりに遠方の会社に依頼をすると現場に通う交通費が追加でかかってしまったり一日に工事に取り掛かれる時間が短くなってしまうので注意しましょう。
まとめ
ここまで60坪のお家の外壁塗装の相場について紹介してきました。
- 60坪のが壁塗装の相場は120-160万円
- 選ぶ塗料のグレードによって価格は異なる
- 季節や業者の選び方でも費用は変わる
外壁塗装といってもお家によって多種多様なので、相場はあくまで目安としてとらえておくとよいでしょう。
本当のお家の相場は複数の職人さんに実際にお家の状態を見てもらうことで正確な費用が見えてきます。
外壁塗装パートナーズでは地元で評判のある塗装店を紹介し、外壁塗装を安くより快適に行えるサポートをしています。
まずは下記フォームよりお問い合わせください。
工事期間は一般的な大きさの戸建て(35坪程度)が10~15日かかるのに対し、60坪程度の住宅になると2~3週間程かかります。基本的に塗装工事は期間を短縮することはできません。
なぜなら塗装以外にも、足場の設置・高圧洗浄・下地処理等様々な工程があり、それぞれに一定の時間ががかかるためです。
逆に天気により長引くことは多々あるので、できる限りで梅雨時期や冬場の依頼は避けたほうがよさそうです。