外壁塗装の主要塗料6選・特殊塗料5選 | 特徴・価格・選び方を徹底比較!
この記事でわかること
- 外壁塗装の塗料の選び方について
- 外壁塗装の塗料の特徴やメリットデメリット
- 外壁塗装の塗料の価格
この記事では外壁塗装の主要な塗料6つと、特殊な塗料5つの特徴や価格、それぞれどのような方が選ぶべきかについて解説します
外壁塗装の塗料の選び方
詳しい塗料の説明をする前に、まずは塗料選びのポイントを3点お伝えします。
- 耐久年数
- 価格
- 特殊性(性能)
やみくもに塗料パンフレットに書かれている細かい性能などを追いかけても、数百種類以上ある塗料の中から自分の家に最適な塗料を選ぶことはできません。
3つのポイントに絞って選んでいくことが大事になってきますので、以下で詳しく説明いたします。
実際に外壁塗装をした人達がどの塗料を選んだのかを知りたい方はコチラをご覧ください。
外壁塗料の選び方1.
耐用年数
外壁塗料の選び方でまず第一に考えなければならないポイントは「耐用年数」です。
外壁塗装は古く汚れた家を新築時のようにキレイによみがえらせてくれますが、キレイにすることは外壁塗装の一番の目的ではありません。
一番の目的は「自宅を1年でも長く使えるように劣化しないように塗料でバリアをはること」です。
そのためにも、バリアである塗料自体がどのくらいの年数持ちこたえられるのかを表す「耐用年数」が一番大事な指標になります。
外壁塗料の選び方2.
価格
次に大事なポイントはやはり価格です。
基本的には耐用年数が長い塗料は、価格は高くなります。
我が家を長持ちさせるためには一切お金は惜しまないという方であれば、とにかく高性能で耐用年数の長い塗料を選びましょう。
しかし普通はそうはいきませんので、耐用年数と価格の両方を見てコストパフォーマンスが高い塗料を選ぶ必要があります。
この後ご紹介する実際に外壁塗装をした人達に選ばれているトップ3の塗料はやはり価格も手ごろで耐用年数が長いコスパの良い塗料です。
外壁塗料の選び方3.
特殊性(機能)
最近は塗料メーカーが開発を頑張ってくださり、多くの特殊な機能が追加された塗料が出てきています。
一番代表的なのは「遮熱」「断熱」機能です。
これらの機能を持つ塗料で外壁塗装をすることで夏場の室内温度の上昇を抑えることができるという特殊機能です。
当然特殊機能を付加された塗料というのは価格は高くなりますので、価格とのバランスを見ながら、このような特殊な機能が本当に必要かどうかを判断して、塗料を選ぶ必要があります。
特殊機能を持った塗料については、この後詳しく説明いたします。
外壁塗装の主要塗料6選
外壁塗装で使用される塗料は基本的に4つの成分で構成されています。
顔料は色を決めるもので、添加剤は調味料のようなものと思っていただけるとわかりやすいと思います。
つまり塗料の主成分は残りの合成樹脂の部分になり、この樹脂に何が使われているかでその塗料のグレードが分けられています。
人気1位はラジカル塗料
現在一番人気なのはラジカル塗料です。
この後、主要塗料の6つをそれぞれご紹介していきますが、基本的には塗料の主成分である合成樹脂の違いによる分け方になっています。
しかしこのラジカル塗料だけは、合成樹脂の違いでの区分けではありません。
本来であれば特殊塗料に記載すべき塗料なのですが、あまりに「ラジカル塗料」という言葉が市民権を得てしまっておりますので、今回も便宜上、主要塗料の方に混ぜて説明させていただきます。
アクリル塗料の特徴・価格
主要塗料の中で一番安いのがアクリル塗料です。延べ床面積30坪で計算した時には相場は約約70万円安価ですが、一戸建ての塗り替えに使われることは最近はまれで、倉庫など面積が大きく、ある程度の耐久性でとにかく費用をおさえたい場合に使われています。
アクリル塗料のメリット
アクリルの塗料のメリットは上にもあるようにとにかく一番安いので頻繁な塗り直しには向いています。数年おきに自宅の色替えをしたいという方にはむしろオススメです。
アクリル塗料のデメリット
アクリル塗料のデメリットは価格相応に耐久性が低いことです。
耐用年数は5年~7年と他の主要主要塗料に比べると短いです。
アクリル塗料のおすすめ塗料
ニッペDANフレッシュS(日本ペイント)
これは選ばれているというよりも消去法でどうしてもアクリル塗料を選ぶならシェア1位の日本ペイントを選んでおきましょうという消極的な選び方です。
価格を想定耐用年数で割った場合の金額はむしろ割高になりますので、基本的には住宅の外壁塗装でアクリル塗料は現在はオススメしておりません。
ウレタン塗料の特徴・価格
主要塗料の中でアクリル塗料に次いで二番目に安いのがウレタン塗料です。
延べ床面積30坪で計算した時には相場は約80万円となっています。
アクリル塗料が一戸建ての塗り替えに使われることはまれであるのに対して、ウレタン塗料が住宅の塗り替えで選ばれる実質的な最安値の塗料になります。
校舎や商業施設などの塗装面積が大きい場合は費用削減効果が大きいため選ばれる傾向が高いです。
ウレタン塗料のメリット
ウレタンの塗料のメリットは実質住宅用で使われる塗料の中では一番安いので、中古住宅として売り出す場合のとりあえずの塗り直しに向いています。
ウレタン塗料のデメリット
ウレタン塗料のデメリットは実質住宅用で使われる塗料の中では耐久性が低いことです。
耐用年数は8年~10年となっています。
十数年単位ではその後住み続けない可能性がある場合などにオススメです。
ウレタン塗料のおすすめ塗料
・ワイドウレタン(スズカファイン)
外壁塗装パートナーズにご相談いただいた方の実際に選ばれたウレタン塗料の中で、一番選ばれていたのがこのスズカファインのワイドウレタンでした。
シリコン塗料の特徴・価格
塗料の主成分である合成樹脂による区分けをメインとしていますが、現在その区分けで中心的な塗料がこのシリコン塗料になります。
延べ床面積30坪で計算した時には相場は約85万円となっています。
住宅の塗り替えにおける実績も豊富な塗料なので迷ったらシリコン塗料をとりあえず選んでおけば大きな失敗はありません。
最近はラジカル塗料に一番人気を取られてしまいましたがこのラジカル塗料は合成樹脂の区分けではなく、あくまで特殊機能での分け方ですのでラジカル機能を持ったシリコン塗料というのが正確な言い方になります。
関西ペイントの一番人気塗料「アレスダイナミックTOP」や、エスケー化研の一番人気塗料「エスケープレミアムシリコン」はこのラジカル機能を持ったシリコン塗料になります。
シリコン塗料のメリット
シリコン塗料のメリットはコストパフォーマンスが良いことです
塗料は耐久性が高いものになればなるほど金額が上がっていきます。
その中で耐用年数が長くかつ価格が高過ぎないちょうど良いバランスなのがこのシリコン塗料になります。
耐用年数は10年~15年と言われています。まさに迷ったらシリコン塗料なのです。
シリコン塗料のデメリット
シリコン塗料のデメリットは特段注意してあげるほどのものはないのですが、その最大の強みであるコストパフォーマンスをラジカル塗料に脅かされていますので、塗装店の仕入れ状況などによっては、ラジカル塗料の方がコストパフォーマンスが良い可能性があります。
逆にラジカル塗料よりも歴史が長いのでそれまでの使用実績から塗装店によってはやはりシリコン塗料の方がコスパが良くなるという事があります。
塗装店の提案内容によって差が出てしまうのがデメリットかもしれません。
シリコン塗料のおすすめ塗料
・ファインシリコンフレッシュ(日本ペイント)
・クリーンマイルドシリコン(エスケー化研)
・RSシルバーグロスSi(関西ペイント)
シリコン塗料での人気上位3種の塗料です。
大手3社の塗料で実績も人気も申し分ありませんが、各社それぞれラジカル塗料のラインアップがあるのでそちらの方が人気自体はさらに上になります。
ラジカル塗料の特徴・価格
ラジカル塗料とは塗料の劣化因子であるラジカルの発生を抑制したりするなどして制御する機能がついた塗料のことを指します。
主要塗料6選の中で唯一主成分である合成樹脂による区分けではないのですが、近年あまりにこのラジカル制御型がメジャーとなり今や一般名詞としてラジカル塗料という呼び名が定着してしまったので今回は特別にラインアップに加えています。
昔気質の塗装店に「ラジカル塗料」という言い方をするとそんな塗料はないと怒られる可能性があります。
延べ床面積30坪で計算した時には相場は約90万円となっています。
ラジカル塗料のメリット
ラジカル塗料のメリットはシリコン塗料以上になりつつあるそのコストパフォーマンスです。
ラジカル制御型のシリコン塗料と普通のシリコン塗料がもし同じ価格だった場合は、ラジカル制御型のシリコン塗料の方が耐久年数は長くなるためコスパの軍配は上がります。
ラジカル塗料のデメリット
ラジカル塗料のデメリットは、塗料自体のデメリットではありませんが、その主成分が見えにくいことです。
あまりにラジカル塗料の人気が高いため、ラジカル制御型であればなんでもOKというような風潮があります。
ところが上に書いたようにラジカル塗料というのは主成分である合成樹脂での分け方ではなく、あくまで特殊機能を指します。
要はより耐久性の高くなったという事と同義ですので、より大事になってくるのはどの合成樹脂のラジカル塗料なのかということです。
アクリルよりウレタン、ウレタンよりシリコン、シリコンよりフッ素と耐久性は上がっていきますので、シリコンのラジカル塗料なのか、ウレタンのラジカル塗料なのか、フッ素のラジカル塗料なのかで大きく性能は変わってきますので、注意深く確認することが大事になってきます。
ラジカル塗料のおすすめ塗料
・パーフェクトトップ(日本ペイント)
・アレスダイナミックTOP(関西ペイント)
・エスケープレミアムシリコン(エスケー化研)
・超低汚染リファイン1000Si-IR(アステックペイント)
この4塗料がラジカル塗料の人気塗料かつ、全塗料の中でも人気TOP4であることが現在のラジカル塗料主流の業界をそのまま表しています。
フッ素塗料の特徴・価格
フッ素塗料とはフッ素樹脂を主成分とする塗料のことで、塗料の高機能化の中で人気上昇率は一番の塗料になります。
シリコン塗料の次のグレードになりますので高価格帯の塗料になりますが、その耐久性の高さから着実に人気が定着していっています。
延べ床面積30坪で計算した時には相場は約100万円となっています。
フッ素塗料のメリット
フッ素塗料のメリットはやはり高価格帯だけあるその耐久性の高さです。
耐用年数は15年~20年と言われており、何度も手入れすることが難しい施設で採用されることが多く、例えばスカイツリーの塗装にも使われているのがこのフッ素塗料になります。
フッ素塗料のデメリット
フッ素塗料のデメリットはやはりその金額の高さがまずあげられます。
シリコン塗料やラジカル塗料はコストパフォーマンスの良さから選ばれていますが、フッ素塗料はコスパで言えばやはりコストが高いため、バランスを考えた時にはシリコンやラジカルに軍配が上がります。
またフッ素塗料は3フッ化フッ素と4フッ化フッ素という違いがあります。簡単に言えば4フッ化フッ素の方が結合力が強くより耐久性が高くなるので、同じフッ素塗料の中でも実はグレードがあるということです。
厄介なのはメーカー側も難し過ぎると判断しているのか、4フッ化フッ素塗料なのに特段アピールしていない塗料などもあり、一見3フッ化なのか4フッ化なのか区別がつかないことが多いです。
フッ素塗料で自宅の外壁塗装をしようと決めて、どのフッ素塗料にしようか悩む段階に入った場合は、ぜひ3フッ化なのか4フッ化なのかを調べるといいと思います。
フッ素塗料のおすすめ塗料
・ファイン4Fセラミック(日本ペイント)
・RSゴールドマイルドF(関西ペイント)
・クリーンマイルドフッソ(エスケー化研)
・超低汚染リファイン1000MF-IR(アステックペイント)
無機塗料の特徴・価格
これまでフッ素塗料が最高クラスの塗料だったのですが、近年そのさらに上の塗料として注目を集めているのが無機塗料になります。
ラジカル塗料と同じくこの無機塗料も厳密には塗料の主成分である合成樹脂の種類による区分けではありません。
なぜなら無機塗料というのは有機物である合成樹脂に無機物を混ぜて作られた塗料だからです。
無機物とはガラスなど炭素を含まない素材のことで、紫外線で劣化せず、硬く、燃えにくいという性質があります。
現在最高クラスという位置づけの塗料ですので、価格は当然高く、延べ床面積30坪で計算した時には相場は約110万円となっています。
無機塗料のメリット
無機塗料のメリットは当然その耐久性の高さです。
そして無機物が混ざっているので汚れにくいという特徴もあります。
無機塗料のデメリット
無機塗料のデメリットはフッ素塗料をしのぐ価格の高さです。
例えば3社の塗装店で比較した時にどの塗装店も提案する塗料ではないので比較対象がなく価格が高止まりしているという傾向もあります。
さらにデメリットとしてあげられるのが、無機塗料の定義の曖昧さです。
極端な話を言えば、アクリル塗料に無機物を少しだけまぜても無機塗料と言えてしまいます。
また無機物がどのくらい含有しているのかも無機塗料を標ぼうしている塗料によって全然違います。
ですから無機塗料だからとにかく一番良いので安心と盲目的に選ぶのではなく、合成樹脂はシリコン樹脂なのかフッソ樹脂なのかの確認します。
そして無機物は実際どのくらい含まれているのかの確認しましょう。
そして無機塗料にすると決めたのならば他の無機塗料との比較を必ずオススメします。
現在一番ぼったくりが起きているのが無機塗料であるということはぜひ覚えておいていただきたいと思います。
無機塗料のおすすめ塗料
・パーフェクトセラミックトップG(日本ペイント)
・アレスダイナミックMUKI(関西ペイント)
・エスケープレミアム無機(エスケー化研)
・KFワールドセラグランツ(KFケミカル)
・タテイルα(プレマテックス)
・ダイヤスーパーセランフレックス(ダイフレックス)
今一番人気がある無機塗料6選になります。
新しい塗料だけに最大手3社ではない塗料メーカーが入ってきているのが特徴的です。
外壁塗装の特殊塗料5選
主に塗料の主成分である合成樹脂の種類によって分けた主要塗料とは違い、その機能の特殊性に注目した分け方をした塗料を5つ紹介したいと思います。
遮熱塗料の特徴・価格
特殊塗料で昨今一番人気なのがこの遮熱塗料です。
その名の通り熱を遮る塗料ですので、夏場の室内の温度上昇に頭を悩まされている方が特に屋根の塗装で採用されるケースが多いです。
次に出てくる断熱塗料と同じに扱われたりしますが、遮熱塗料は太陽熱を反射することによってその効果を発揮します。
一般財団法人日本塗料工業会によって定められた正式名称は『高日射反射率塗料』です。
価格はやはり特殊性が付与されているため高く、遮熱性能があるなしで通常の同グレード塗料と比べると2~3割程高くなっています。
遮熱塗料のメリット
遮熱塗料のメリットはもちろん熱を遮ることにありますので夏場が涼しくなることにあります。
地球温暖化によって毎年のように最高気温記録を更新している昨今では、仮に遮熱塗料で塗り替えをしたとしても体感としては変化を感じない可能性はあります。
しかし壁面の温度上昇は確実に抑えることができるため結果としてエアコン稼働の省エネ化などには効果が出てきます。
遮熱塗料のデメリット
遮熱塗料のデメリットは、やはりその特殊性から値段が高くなることと、夏が涼しくなる半面、冬も寒くなってしまうことです。
遮熱塗料は太陽の赤外線を反射することによって熱の蓄積を防ぎますので当然のことながら冬場の部屋の暖まり方は弱くなってしまいます。
どちらを優先させたいのかを考えてから選ぶようにしてください。
遮熱塗料のおすすめ塗料
・ガイナ(日進産業)
・水性サーモアイウォールSi(日本ペイント)
・超低汚染リファイン1000Si-IR(アステックペイント)
遮熱塗料という分野を作ったのがガイナと言っても過言ではありませんが、日本ペイントのサーモアイシリーズがすそ野の広さを生かして人気度では最近は上回ってきています。
断熱塗料の特徴・価格
上記の遮熱塗料が、太陽熱を反射することで室内の温度上昇を抑えるのに対し、断熱塗料は、熱を断つと書くように熱が伝わりにくくすることでその効果を発揮しようとする塗料になります。
価格はやはり特殊性が付与されているため高く、断熱性能があるなしで通常の同グレード塗料と比べると2~3割程高くなっています。
断熱塗料のメリット
断熱塗料のメリットは遮熱塗料と同じように夏場が涼しくなることです。
断熱塗料のデメリット
断熱塗料のデメリットは、これも遮熱塗料と同様に値段が高くなること、夏が涼しくなる半面、冬も寒くなってしまうことです。
また遮熱塗料に比べると圧倒的に商品数が少なく、施工件数が少ないことです。
断熱塗料のおすすめ塗料
・ガイナ(日進産業)
・パーフェクトクーラーサーフ(日本ペイント)
・ドリームコート(関西ペイント)
親水性塗料の特徴・価格
親水性とは水に対する親和性が高い性質の事を指します。もともとは水に溶けやすい、混ざりやすいなどを指していますが、塗装においては塗膜表面が水に濡れやすいことを意味します。
水をはじく意味での撥水性とは真逆で、撥水コートをかける前の車のボディやガラス面をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。
撥水コートをかける前の車は雨が降ると表面全体に水が広がります。あの状態を目指したものが親水性塗料です。
親水性塗料と言いましたが、実はいま出ているほとんどの塗料がこの親水性を有しています。ですので価格は別のシリコンやフッ素など合成樹脂の違いなどの要素によって上下します。
親水性塗料のメリット
親水性塗料のメリットは、汚れにくいということです。雨水が塗膜全体に広がるような性質を持ちますので、汚れを流してくれるため、雨が降るたびにクリーニングがかかるような状態になります。
親水性塗料のデメリット
親水性塗料のデメリットは、ひび割れなどが外壁に起きてしまっている場合に水が内部に浸透しやすくなってしまうことです。外壁面全体に水がぺたーっと広がりますので、その面にクラック(ひび割れ)があった場合には、そこから水がしみ込んでしまいます。
親水性塗料のおすすめ塗料
多くの塗料が親水性を昨今は持っていますので、特段オススメ塗料はありません。
光触媒塗料の特徴・価格
光触媒とはわかりやすく言えば、光科学反応の一種で、光触媒塗料で使われているのは酸化チタンです。
酸化チタンの酸化分解力で太陽の光に含まれる紫外線を触媒とし有機物を分解することでセルフクリーニング能力を発揮します。
ほとんど取り扱いを聞かなくなりましたが、その希少性から価格は無機塗料を上回る金額で契約されているケースがあります。
光触媒塗料のメリット
光触媒塗料のメリットは、酸化チタンのセルフクリーニング効果による汚れにくさです。また親水効果も高いため、雨水が塗膜全体に広がり、汚れを流してくれます。
光触媒塗料のデメリット
光触媒塗料のデメリットは、大手塗料メーカーが販売していないこともあり、競争が一切働かないため販売される場合は極めて高額になりやすいことです。
また光触媒効果をうたった別商品で、消費者庁から有効性への疑問が投げかけられ措置命令が出てしまったこと、TOTOが2017年に光触媒塗料の販売を中止したことから今ではほとんど取り扱い店を聞かなくなってしまったことです。
光触媒塗料のおすすめ塗料
かつてはTOTOが販売していたハイドロテクトコートという光触媒塗料があったのですが、今は販売中止となっているため、現在はオススメ塗料はありません。
ナノコンポジット塗料の特徴・価格
いくつかのメーカーの塗料で採用されている特殊性ではなく、水谷ペイントが販売している塗料がナノテクノロジーを利用しての塗料として売り出しているのがナノコンポジット塗料です。
その特殊性はその樹脂の小ささです。ナノメートルを基準として大きさの樹脂が緊密に結合しているため、汚れが塗膜に入り込みにくくなっています。
特殊塗料であるため、シリコンのナノコンポジットの場合、他社のフッ素塗料並みの価格となっています。
ナノコンポジット塗料のメリット
ナノコンポジット塗料のメリットはその緊密さから来る、汚れにくさと耐久性の高さです。
ナノコンポジット塗料のデメリット
ナノコンポジット塗料のデメリットは、競合がないためにおこる価格の高さです。ナノテクノロジー以外での汚れにくさや耐久性の高さを求めた塗料との比較をしっかりとすることをお勧めします。
ナノコンポジット塗料のおすすめ塗料
ナノコンポジットW(水谷ペイント)
ナノコンポジットF(水谷ペイント)
水性塗料と油性塗料の違い
水で薄めて塗りやすくする塗料は水性塗料、シンナー等の有機溶剤で薄めて塗りやすくする塗料は油性塗料(溶剤塗料)と呼びます。
塗料は元々油性塗料が主流でしたが、塗装職人への健康被害への配慮も進んだこと、塗料メーカーの技術の進歩により水性塗料の耐久性が上がったことから、水性塗料のシェアが急速に拡大しています。
実際に上記の人気塗料の上位3つとも全て水性塗料となっています。
しかし油性塗料の方が水性塗料よりも耐久性は若干高いため、外壁よりも過酷な環境にある屋根の塗料は油性塗料(溶剤塗料)がいまだ主流です。
クリヤー塗料(透明)の注意点
一般的な塗料と違い、透明な塗料のことをクリヤー塗料と言います。
現在の外壁の模様、デザインが気に入っているので、塗装で消してしまうのではなくそのまま生かしたいという場合に、透明なクリヤー塗料での塗装を行います。
しかしクリヤー塗料は外壁をそのまま生かすため、塗装実施の適正年数を過ぎてしまったあまりに汚れがひどい外壁ではクリヤー塗装はできません。
できないことはないのですが、透明なため汚い外壁がそのまま丸見えになってしまうためオススメできないのです。
クリヤー塗料での塗装をご希望の場合は、一回目の塗装の場合は築10年までに実施することがおよその目安になりますので、現在の外壁デザインが気に入っている方は早め早めの検討をお勧めします。
塗料選びよりも大事なこと
金額は抜きにして考えれば良い塗料を選べば、より高い耐久性が得られます。
しかし塗装は半製品と呼ばれるように、塗装職人が現場で水性塗料であれば水で、油性塗料であれば溶剤で希釈し、職人の手で塗って乾かして、塗膜を形成していきます。
この希釈、塗装、乾燥という工程すべてが大事で、どれほど高グレードの塗料を選んだとしてもこの工程を疎かにされてしまえば全て意味がないものになってしまいます。
希釈率を守らない、塗装回数を守らない、乾燥時間を守らないなど多くの手抜き工事が存在するのが残念ながら今の塗装業界の現状です。
責任感を持ち、自社で塗装をすることで、価格と品質を維持できる自社塗装店のみが加盟しているのが外壁塗装パートナーズです。
塗料よりも、良い塗装店に出会うことがまずは先決です。