外壁塗装の塗料選び、ウレタン樹脂塗料とシリコン樹脂塗料のどちらがおすすめ?

外壁塗装の塗料選び、ウレタン樹脂塗料とシリコン樹脂塗料のどちらがおすすめ?

外壁塗装では、予算や優先したい品質の度合いによって使用する塗料のグレードを選ぶことになります。

・今回の塗り替えは低予算で済ませたい
・次回の塗り替えまで品質が保てるようにグレードを高めたい

施主さまが優先したいポイントに応じて塗料を選ぶのが、外壁塗装における賢い節約方法です。

ここでは、実際の外壁塗装の現場でよく使用されている「ウレタン樹脂塗料」と「シリコン樹脂塗料」をターゲットに、どちらの塗料がどんな施主さまにおすすめなのかを比較していきましょう。

ウレタンかシリコンか、外壁塗装では「あるある」のお悩み

外壁塗装では、使用する塗料にいくつかのグレードがあります。

基本的にはグレードが高くなると性能が向上する分、塗料のお値段も高くなるため塗装費用が高額になります。

高性能・高耐久のものが良いのは当然ですが、そんな塗料を選べば予算オーバーは必至…という方は多いはず。

そこで、外壁塗装の相場価格である100~140万円程度の範囲で工事を実現するために、もっとも現実的な選択肢となるのが「ウレタン樹脂塗料」と「シリコン樹脂塗料」です。

外壁塗装の職人が教える、ウレタン・シリコンの割合

実際に外壁塗装の施工をしている職人に、ウレタン樹脂塗料とシリコン樹脂塗料のどちらを選ぶ施主さまが多いのかを尋ねてみました。

・広い外壁面など、目立つ部分なら圧倒的にシリコン樹脂塗料のほうが多い
・倉庫などの付属建物ならウレタン樹脂塗料を選ぶ施主さまもいるが、数は少ない

現在の外壁塗装の業界では、圧倒的にシリコン樹脂塗料が選ばれているようです。

しかし、これは「外壁・屋根の塗装でメインに使う塗料」の話です。

ウレタン樹脂塗料にはウレタン樹脂塗料の良いところ、シリコン樹脂塗料にはシリコン樹脂塗料の良いところがあり、実際の外壁塗装の現場では、適材適所でウレタン樹脂塗料とシリコン樹脂塗料が併用されています。

一部では「外壁塗装で使う塗料のグレードはすべて同じものを」といわれていますが、建材と塗料の相性を考えれば、建材に応じて塗料を使い分けるのがベストです。

マイホームの塗り替えをお任せする塗装業者を選ぶ際は、複数の塗装業者に見積もりを依頼して、それぞれの塗装業者から詳しい説明を聞きましょう。

「ウレタン樹脂塗料を使っているから低品質」というわけではないし「シリコン樹脂塗料を使っているから安心」というわけではありません。

どこにどんな理由でウレタン樹脂塗料を使うのか、含有率がどれくらいのシリコン樹脂塗料を使うのかまで詳しく説明してくれる塗装業者なら、安心して塗り替えをお任せできますね。

ウレタン樹脂塗料の特徴・価格

外壁塗装で使用する塗料の中では安さが光るウレタン樹脂塗料。

ほかの業界では「安かろう悪かろう」かもしれませんが、実は外壁塗装の業界では「安いと品質が悪い」というわけでもありません。

ウレタン樹脂塗料の特徴や塗装の価格について詳しく解説してきましょう。

ウレタン樹脂塗料とは?

ここから少し専門的な話になりますので、「ウレタン樹脂塗料の特徴」まで読み飛ばしていただいて大丈夫です。

外壁塗装で使用する塗料は、基本的に4つの成分が配合されています。
塗料の構成

顔料

顔料とは色の成分で、チタン白・カーボンブラックなどがこれにあたります。

添加剤

添加剤とは塗料の性能を向上・保持させるための成分で、分散剤や沈降防止剤、防腐剤などが該当します。

溶剤

溶剤とは塗料を希釈する成分のことで、シンナーや水などのことを差します。

合成樹脂

合成樹脂とはアクリル樹脂・ウレタン樹脂などの樹脂のことです。

樹脂は塗装の表面となる「塗膜」を形成するための重要な成分で、どんな樹脂が配合されているのかによって塗料の性能が決定します。

ウレタン樹脂塗料とは、つまり塗膜を形成する成分としてウレタン樹脂が配合された塗料だということです。

ウレタン樹脂とは、ポリオール成分とイソシアネート成分がポリマー結合した樹脂で、次のような特性を持っています。

・密着性が高い
・被膜に反発弾性がある
・伸びと硬さのバランスが良い

この特性を利用して、合成皮革やFRP、接着剤などの原料として広く使用されています。

このように聞くと、外壁塗装の塗料としても決して悪いようには感じられませんね。

ウレタン樹脂塗料の特徴

実際にウレタン樹脂塗料には次のような特徴があります。

・高い対候性を誇る
・密着性が高く、いろいろな建材に対して塗装しやすい
・光沢感が強く、高級な仕上がり感がある

これらの特徴を踏まえると、ウレタン樹脂塗料は木部・金属部への塗装に対して非常に適しているといえます。

木材がふんだんに使用された住宅や、鋼板仕立てのサイディング壁を使用したモダンな住宅、昔ながらのトタン外壁の住宅などには、ウレタン樹脂塗料がマッチしているでしょう。

ただし、ウレタン樹脂塗料には次のような欠点があります。

・毒性が強い
・紫外線に弱く変色のおそれがある
・硬化剤が水と反応しやすいため、雨天時や湿気が強い日は塗装できない
・溶剤系のものが主流で、溶剤の配合量が多くニオイが強い
・ウレタンシンナーしか使えない
・黄変する
・耐用年数は8~10年と短め

ウレタン樹脂塗料は、ほかのハイグレードな塗料と比べると塗膜の劣化が早く、耐用年数が短いため塗り替え回数が多くなるというデメリットを抱えています。

ウレタン樹脂塗料はニオイが強い!ニオイを抑えたものもある?

ウレタン樹脂塗料はほとんどの製品がシンナーを希釈剤とした溶剤系のもので、シンナーの刺激臭が強いという欠点があります。

外壁と足場にかけられたネットの間の狭い部分でウレタン樹脂塗料を塗装していると、塗装職人でさえもシンナー酔いして気分が悪くなることもあるくらいです。

塗装後もシンナー臭が完全に消えるわけではないため、ニオイに敏感な方は使用を避けたほうが良いでしょう。

施主さまが気にしなくても、近隣の住宅との間があまりない住宅地などでは周囲からのクレームが気になってウレタン樹脂塗料が使えないことがあります。

最近では溶剤の配合量が非常に低い水性ウレタン樹脂塗料も販売されており、特有のニオイの発生もかなり抑えられています。

ただし、水分が多く扱いにくいため好んで使用する塗装業者はあまりいません。

「水性ウレタン樹脂塗料で」と要望する場合は、見積もりの段階で施工可能かを尋ねておくべきでしょう。

安いのが魅力!ウレタン樹脂塗料の塗装価格

ウレタン樹脂塗料の最大のメリットは価格の安さでしょう。

ウレタン樹脂塗料はのびが良く、ほかのグレードの塗料と比べて少量でたくさん塗装できるというメリットがあります。

塗装価格の相場は1㎡あたり1,800~2,000円で、さらに上位のグレードの価格と比べると半分程度で収まることもあるくらいです。

とにかく外壁塗装の工事費用を抑えたいという方なら飛びつきたくなる塗料ですが、実際の外壁塗装の現場では100%ウレタン樹脂塗料だけで完成させることはほとんどありません。

ウレタン樹脂塗料が適している箇所はウレタン樹脂塗料を使う、といった選び方が塗装費用を節約する秘訣でしょう。

シリコン樹脂塗料の特徴・価格

外壁塗装の業界でもっとも使用されているグレードの塗料といえば、シリコン樹脂塗料

特にこだわりを持って指定しない限り、塗装業者の判断でシリコン樹脂塗料が使用されることも多いくらいメジャーな塗料です。

シリコン樹脂塗料についても、特徴や塗装価格をみていきましょう。

シリコン樹脂塗料とは?

シリコンといえば、ゴム状の半透明な材質を思い浮かべる方が多いでしょう。

女性なら化粧品やシャンプー・コンディショナーなどにも配合されていることでも馴染みがあるはずです。

詳しくいえば、シリコンとは「シロキサン結合による種骨格をもつ合成高分子化合物」なんですが、この結合の度合いの強弱でオイル状やゴム状に姿を変えるわけです。

シリコンは無機物で、耐熱性・対候性に優れています。
また、汚れが付着しにくい性質も持っています。

この点は、赤ちゃんが口にする哺乳瓶の乳首やおしゃぶりがシリコンでできていて、熱湯で煮沸消毒すれば常に清潔な状態で使用できることからも理解できますね。

シリコン樹脂塗料とはそんなシリコンを塗膜形成の材料として配合しているので、次のような特徴を持っています。

・対候性が高く、汚れが付着しにくい
・硬い塗膜を形成し、耐久性が高い
・色あせしにくい
・耐用年数が10~15年で外壁の塗り替えペースにマッチしている

シリコン樹脂塗料は、近代住宅の外壁塗装において標準的な性能をバランスよく兼ね備えているため、多くの塗装業者からも支持を得ています。

ただし、次のような弱点を持っていることもデメリットとして把握しておく必要があります。

・塗膜が硬いためひび割れを起こしやすい
・密着性が弱いため、木部などには塗装できない

これらの弱点は、実は塗装業者の技術でカバーできます。

まず、ひび割れは下塗りの材料を考えることでカバー可能です。
塗膜のひび割れは、水分や熱の影響で建材が収縮してしまうことで発生します。

建材の収縮が塗膜に影響を与えないためには、下塗りとしてフィラーと呼ばれる弾性が高い材料を塗装します。

フィラーは乾燥前の状態では粘性が高いため、砂骨ローラーという小さな穴が開いた硬いスポンジ状のローラーを転がすことで、小さな波を打ったような模様をつけることも可能です。

また、密着性の弱さは、下塗りにシーラーを塗装することでカバーできます。

つまり、シリコン樹脂塗料の弱点やデメリットは、塗装業者が「建材に対して適切な下塗り材を使う」という、外壁塗装におけるごく当たり前の基本を守ることで解決できるのです。

シリコン樹脂塗料は「含有率」に注目!

シリコン樹脂塗料は品質・価格のバランスが良いため、広く使用されています。
すると「シリコン樹脂塗料を使いますよ」といわれると、施主さまとしては高品質な仕上がりが約束されるものと期待するでしょう。

ところが、一口に「シリコン樹脂塗料を使います」といわれても、それだけで安心してはいけません。

シリコン樹脂塗料は、製品によってシリコン樹脂の含有量に差があるため、低品質なものから高品質なものまで差があるからです。

たとえば、外壁塗装の大手塗料メーカーのひとつであるエスケー化研が製造・販売している「水性セラミシリコン」のシリコン樹脂含有率は45~65%です。

エスケー化研のほか、ニッペ(日本ペイント)やカンペ(関西ペイント)などの大手メーカーの製品では同様の含有率が維持されています。

ところが、無名メーカーやDIY用の廉価な製品では、20~30%程度しか含有していないものが多く、せっかくシリコン樹脂を配合していても十分な効果は期待できません。

良いシリコン塗料を選んでくれる塗装業者の見つけ方

適切なシリコン樹脂塗料を選んでくれているのかを見抜くために、気を付けておきたい3つの方法を伝授しましょう。

①見積書の記載が詳しい塗装業者を選ぶ

丁寧な塗装業者は、見積書の記載も手を抜きません。

各工程の項目に、使用する予定の塗料の製品名までしっかりと記載していれば、インターネットで製品のページをみてシリコン樹脂の含有率を調べることができます。

もし見積書に記載がなくても、塗装業者に質問して回答があれば問題はありません。

シリコン樹脂含有率が低い安価な塗料を使うことをごまかしていると見受けられるのであれば、その塗装業者はご遠慮願うのが賢明でしょう。

②材料の置き場をチェックする

外壁塗装の工事が始まると、敷地の一部に材料をまとめて置く「置き場」が設置されます。

本来は置き場の材料に触れることはあまりおすすめしませんが、シリコン樹脂の含有率が気になる場合は、塗装業者がいない間にちょっとだけ材料の一斗缶を確認してみましょう。

営業マンが「シリコンですよ!高品質ですよ!」とアピールしていたので決めたのに、シリコン樹脂の含有率が低い塗料が使用されていれば、営業マンを呼びつけて指摘するべきです。

③塗装価格が高い業者に理由を尋ねる

少しでも外壁塗装の費用を抑えたいと考えていれば、やはり塗装価格が安い業者を選びたくなるでしょう。

でも、シリコン樹脂塗料を使用するにあたって高品質を目指すなら、あえて塗装価格が高い業者にもしっかりと理由を尋ねてみましょう。

塗装価格が高い業者の中には、シリコン樹脂塗料の特性を十分に理解していて「上塗りには塗料を希釈せずに使う」といったポリシーを持っている業者もいます。

通常、シリコン樹脂塗料は水で希釈するものが多く、メーカーも「使用前に〇〇%の水で希釈する」と推奨していますが、希釈すれば当然に含有率が下がります。

ここで、三度塗りのうち最終工程の上塗りだけでも無希釈で塗装すれば、もっとも大切な上塗りに十分以上のシリコン樹脂が含まれているため、シリコン樹脂塗料のメリットを最大限に活かすことができます。

視点を変えた一工夫で、最高の仕上がりと耐久性が約束されるでしょう。

バランスが良い価格が魅力、シリコン樹脂塗料の塗装価格

シリコン樹脂塗料が多くの塗装業者に選ばれている大きな理由が「品質と価格のバランスが良いこと」です。

シリコン樹脂塗料の塗装価格は1㎡あたり2,500~3,000円で、一般的な広さの住宅であれば外壁塗装の相場である100~140万円の価格帯に十分おさまります。

塗装価格が高くても相場価格の範囲内であれば、塗装業者のこだわりとして高品質を目指しているのかもしれません。

ただし、相場価格の範囲を超えて塗装価格が高ければ、見積書に水増しがあるかもしれないので要注意でしょう。

ウレタン・シリコンの使い分けが重要

ウレタン樹脂塗料とシリコン樹脂塗料の特徴や使い分けはご理解いただけたでしょう。

ウレタン樹脂塗料とシリコン樹脂塗料は、比較すればシリコン樹脂塗料のほうが性能が優れていますが、住宅にはたくさんの建材が使用されているため、適材適所の使い分けが必要です。

本当に優良な塗装業者は、建材に応じてもっとも適した塗料をセレクトして使用します。

いたずらに塗装価格を水増しするために塗料のグレードを上げて統一したり、建材にマッチしない塗料を使用したりといった塗装業者には、大切なマイホームの塗り替えをお任せするわけにはいきませんね。

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しっかりと疑問をぶつけて納得の塗り替えを実現してください。