【2026年調査】外壁塗装の契約額は横ばいも、施工面積あたりの参考値は前年比6.2%上昇|実契約497件を分析
- 2026年9月24日
2026年春以降、中東情勢の影響を受け、塗料の原材料となる石油化学製品の価格や物流費が上昇しました。
国内の主要塗料メーカーも相次いで価格改定を発表しており、
外壁塗装を検討している方にとって「実際の工事価格にも影響が出ているのか」は気になるところです。
そこで外壁塗装パートナーズでは、実際に当サービスから紹介した塗装店と契約したお客様のデータをもとに、
2025年と2026年の外壁塗装費用を比較しました。
対象としたのは、外壁塗装のみを契約した497件です。
外壁塗装と屋根塗装を同時に行った案件や、屋根工事、防水工事など、
外壁塗装以外の工事が含まれる案件は除外しています。
その結果、平均契約金額そのものはほぼ横ばいだった一方、
平均施工面積は前年より小さくなっており、
平均契約金額を平均施工面積で割った参考値では前年比約6.2%の上昇となりました。
調査結果:平均契約金額は約131万円でほぼ変化なし
2025年4月1日~8月31日と、2026年4月1日~8月31日の契約データを比較すると、
次の結果となりました。
| 項目 | 2025年4月1日~8月31日 | 2026年4月1日~8月31日 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 契約件数 | 188件 | 309件 | ― |
| 平均施工面積 | 162.6㎡ | 153.3㎡ | -5.7% |
| 平均契約金額 | 1,310,577円 | 1,312,402円 | +0.1% |
| 平均契約金額÷平均施工面積※ | 約8,060円/㎡ | 約8,561円/㎡ | +6.2% |
※「平均契約金額÷平均施工面積」で算出した比較用の参考値です。
個々の工事における「1㎡あたりの塗装単価」を示すものではありません。
まず目につくのは、平均契約金額がほとんど変わっていないことです。
2025年は1,310,577円、2026年は1,312,402円で、その差はわずか1,825円でした。
一見すると「外壁塗装の価格はほとんど上がっていない」ようにも見えます。
しかし、同じ期間の平均施工面積を確認すると、
2025年の162.6㎡から2026年には153.3㎡へと、
9.3㎡、率にして約5.7%減少しています。
つまり、支払っている総額はほぼ同じでも、
平均的には前年より小さい施工面積の工事となっていることが分かります。
施工面積を考慮すると参考値は約6.2%上昇
平均契約金額を平均施工面積で単純に割って比較すると、次のようになります。
- 2025年:約8,060円/㎡
- 2026年:約8,561円/㎡
前年との差は約501円/㎡で、約6.2%の上昇です。
ただし、この数字には注意が必要です。
外壁塗装の契約金額には、塗料だけでなく足場、高圧洗浄、養生、下地補修、
付帯部塗装などが含まれる場合があります。
また、住宅の形状や劣化状況、使用する塗料、施工地域によって価格は大きく異なります。
そのため、約8,561円/㎡を「2026年の外壁塗装の㎡単価」と捉えるのではなく、
前年と価格水準を比較するための参考値として見る必要があります。
それでも、「契約総額はほぼ変わっていない一方、平均施工面積は小さくなった」という今回の結果は、
外壁塗装の実質的な価格変化を考えるうえで注目すべき動きといえます。
総務省の「外壁塗装費」も前年比6.4%上昇
今回の調査結果と近い動きは、国の消費者物価指数からも確認できます。
総務省統計局が発表した2026年8月の消費者物価指数では、
生鮮食品を除く総合指数、いわゆるコアCPIは
前年同月比1.7%上昇しました。
一方、CPIの個別品目である
「外壁塗装費」は前年同月比6.4%上昇しています。
今回、外壁塗装パートナーズの契約データから算出した
施工面積あたりの参考値の上昇率は約6.2%でした。
調査対象や算出方法が異なるため、両者を単純に比較することはできませんが、
外壁塗装パートナーズの実契約データと公的統計の双方で、
外壁塗装費の上昇を示す動きが確認されたことになります。
出典:総務省「消費者物価指数」
ナフサショックを受け、主要塗料メーカーが相次いで価格改定
2026年の外壁塗装費を考えるうえで無視できないのが、
春以降の原材料価格や物流環境の急激な変化です。
中東情勢の影響により、原油やナフサをはじめとする石油化学原料の供給が不安定になり、
塗料メーカー各社でも価格改定や一部製品の供給遅延などが発生しました。
アステックペイントも価格改定を実施
アステックペイントは、同社が運営する塗装事業者向けサイト「AP ONLINE」において、
2026年5月19日、ナフサショック後の建築塗料市場について説明し、
同社においても価格改定を実施したことを公表しています。
また同社では、原材料供給の不安定化によって一部製品の出荷停止や配送遅延も発生したと説明しています。
参考:アステックペイント「ナフサショック後に起こる確実な未来と具体的ソリューション」
日本ペイントは水性塗料を20~30%値上げ
日本ペイントは2026年6月1日出荷分から、
溶剤系塗料を25~35%、水性塗料を20~30%値上げすると発表しています。
参考:日本ペイント「中東情勢に伴う当社製品の価格改定について」
関西ペイントも溶剤系・水性塗料を価格改定
関西ペイントも、原材料価格や物流費の高騰などを背景として、
2026年6月15日出荷分から
溶剤系塗料を20~35%、水性塗料を15~30%値上げすると発表しています。
参考:関西ペイント「中東情勢を背景とした当社製品の価格改定に関するご案内」
これらの価格改定率が、そのまま住宅の外壁塗装工事費の上昇率になるわけではありません。
外壁塗装には塗料以外にも足場費、人件費、下地処理費、運搬費などが含まれるためです。
ただし、主要塗料メーカーが実際に価格改定を行っていることからも、
原材料・資材価格の上昇が塗装工事の原価を押し上げる要因の一つになっていることが分かります。
塗料が30%値上がりしても、外壁塗装工事が30%高くなるわけではない
ここで注意したいのが、メーカーが発表する「塗料20~30%値上げ」という数字と、
住宅所有者が支払う外壁塗装工事の価格は同じではないということです。
外壁塗装の見積もりには、一般的に塗料代のほか、次のような費用が含まれます。
- 足場
- 高圧洗浄
- 養生
- 下地処理・補修
- 塗装職人の人件費
- 付帯部塗装
- 現場管理や運搬
そのため、塗料価格が20~30%上昇したとしても、
外壁塗装工事の総額がそのまま20~30%上昇するわけではありません。
今回の調査で施工面積あたりの参考値が約6.2%上昇したことからも、
塗料をはじめとした資材価格の上昇が、
工事費全体の中では一定程度に吸収されながら反映されている可能性があります。
今後、外壁塗装の価格はどうなる?
今後の外壁塗装価格については、原油・ナフサを含む原材料価格や為替、
物流環境、人件費など複数の要因に左右されるため、一概には予測できません。
また、塗装店によって在庫状況や仕入れルートが異なるため、
メーカーの価格改定が実際の見積もりへ反映されるタイミングにも差があります。
そのため、外壁塗装を検討する場合は「以前聞いた相場」だけで判断するのではなく、
現在の条件で複数の専門工事店から見積もりを取り、
工事内容まで含めて比較することが重要です。
外壁塗装パートナーズでは、今後も実際の契約データを継続的に集計し、
外壁塗装の価格や選ばれている塗料などの変化を公開していきます。
調査概要
- 調査名
- 2026年 ナフサショック後の外壁塗装契約価格調査
- 調査対象
-
外壁塗装パートナーズから紹介した塗装店で、
外壁塗装を契約したお客様 - 対象工事
-
外壁塗装のみ。
外壁塗装+屋根塗装、屋根工事、防水工事など、
外壁塗装以外の工事を含む案件は除外。 - 比較期間
-
2025年4月1日~2025年8月31日
2026年4月1日~2026年8月31日 - 調査件数
-
2025年:188件
2026年:309件
合計:497件 - 調査方法
- 外壁塗装パートナーズが保有する実契約データを集計
※本調査は外壁塗装パートナーズを経由して契約した案件を対象としたもので、
日本全国のすべての外壁塗装工事を代表するものではありません。
契約価格は施工面積、建物形状、劣化状況、使用塗料、地域などによって異なります。
外壁塗装パートナーズについて
「外壁塗装パートナーズ」は、株式会社ソーラーパートナーズが運営する
外壁・屋根塗装専門の見積もりサービスです。
ご紹介する専門工事店には独自の厳格な加盟審査を設けており、
審査通過率は約4%です。
さらに、審査を通過した塗装店についても、
加盟後の対応品質や施工状況などを継続的に確認し、
問題がないかを見極めながら紹介を行っています。
こうした複数段階の審査と継続的な確認を経た塗装店の中から、
お客様の地域や工事内容に適した専門工事店をご紹介しています。
外壁塗装・屋根塗装という専門性の高い工事について、
価格だけでなく工事内容や使用塗料、保証などを比較しながら、
納得して施工会社を選べる環境づくりを目指しています。
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