外壁塗装の適正価格は正しい面積計算から!建坪だけに頼らない塗装面積の計算方法

外壁塗装の適正価格は正しい面積計算から!建坪だけに頼らない塗装面積の計算方法

外壁塗装の価格を決めるベースとなるのは『面積』です。
しかし、実際の外壁塗装の見積書をみると、大雑把な面積しか記載していなかったり、そもそも面積に基づいていなかったりするものも少なくありません。

いい加減な面積計算をされていると、実際の施工面積よりも高い工事費用を支払うことになるため、大切なマイホームの塗り替えをお願いする施主としては「正しい面積」を知る必要があります。

ここでは、外壁塗装の適正価格を導き出すためには必須となる「正しい面積」を知る方法を解説していきます。

建坪・床面積だけで面積を計算すると損をする?

外壁塗装の適正価格を導き出すためには、塗装面の「正しい面積」を知る必要があります。

このように説明しても、特に建築図面などに詳しい人でない限り「そんなに差があるの?」と感じるかもしれませんね。
この問題をとてもカンタンに、しかもわかりやすく説明するたとえがあります。

下の図を見てください。
外壁塗装の建坪の考え方

Aの住宅は建坪が40坪、Bは50坪です。この2つの住宅を見比べて、外壁塗装の価格が高くなるのはどちらでしょうか?
答えはきっと「B」ですよね。建坪が大きいし、間違いないはずです。

この2つの住宅は、敷地の広さは同じですが、Aの住宅は北西角と北東角の部分がくぼんだ造りになっているため、10坪ほど小さくなっています。
外壁塗装を含めた住宅リフォーム業界では、工事の価格を決めるのに『建坪』を基準にすることが多く、この場合でも見積もりは「40坪」と「50坪」を基準にして考えます。
だから、50坪のBのほうがAよりも10坪分ほど高い費用がかかります。

ところが、実はこの2つの住宅、外壁の面積は同じです。
単にAのほうが居住空間が狭いだけで、外壁の辺の長さは同じだからです。

すると、BはAよりも高い工事費用を支払うことになるので、Bの施主は損をしていることになります。

外壁面積の実際・職人や営業マンの本音

外壁塗装の職人や営業マンは、きちんと塗装面積を計算している。
多くの人はそう信じて疑わないでしょう。

ところが、ほとんどの外壁塗装業者は建坪や床面積からの概算で塗装面積を算出しています。

これは、建坪や床面積から塗装面積を算出している塗装業者が悪質であるとか手抜きだというわけではありません。

実際のところ外壁・屋根の性格な面積を算出するのは難しく、しかも手間がかかります。
もしそこまでの手間をかけて見積もりをしたのに「高いからよその業者で」とか「気が変わったので今回は見送ります」なんて断られてしまうと、塗装業者としてもがっかりしますよね。

だから、最初の見積もり段階では建坪から導き出した概算の見積もりを提出して、「本決まりになるときに正確な価格を計算します」と交渉するわけです。

先ほどのA・Bの例なら、

・建坪からみると狭くなるAの施主には「詳しく調べるともう少し高くなると思います」
・建坪が大きいBの施主には「しっかり計算するともっと安くなるはずです」

といったセールストークを伝えることになります。

これから外壁の塗装面積の計算方法を紹介しますが、「建坪や床面積で計算した最初の見積書の価格が実際の価格ではない」というのが、外壁塗装の職人や営業マンの本音ですね。

外壁の塗装面積の計算方法【建坪・床面積の場合】

外壁の塗装面積を建坪・床面積から計算する方法を紹介しますが、まずは建坪と床面積の違いを知っておきましょう。

非常に紛らわしいのでできるだけカンタンに説明します。

建坪とは、建築基準法でいう『建築面積』のことで、わかりやすくいえば「1階部分の面積」を指します。
一方の『床面積』は文字どおり「床の面積」を指します。
2階建て以上なら、各階の床面積を合計して『延べ床面積』を指します。

つまり、2階建て以上の住宅では建坪計算が使えないので、基本的には『延べ床面積』で計算するのが正解となります。

平屋住宅では建坪でも計算できますが、ここでは『延べ床面積』を使った計算法を紹介していきましょう。

坪数を㎡(平米)に換算する方法

外壁塗装の見積書は坪数ではなく『㎡(平米)』で記載されています。
そのため、平屋で建坪から塗装面積を計算する場合は坪数を㎡に換算する必要があります。

1坪は約3.3㎡です。

たとえば30坪なら30×3.3=99㎡になります。

約3.3㎡という中途半端な数字になるのは、詳しく計算すると3.305785124㎡という面倒な数値になるからです。

なお、一般的に1坪は畳2枚分の広さに相当します。
歩幅2歩分を一辺とした正方形も1坪分とされているので、覚えておくと何かと便利ですよ。

外壁の塗装面積の計算式

外壁の塗装面積を求める計算式は次のとおりです。

『外壁の塗装面積=床面積×係数』

この計算式でいう床面積に当てはめるのは、平屋なら建坪を㎡に換算した数値でもOKです。
2階建て以上の場合は必ずすべての階層の床面積を合計した延べ床面積を当てはめてください。

『係数』とは、塗装面の材質に対する塗料の『伸び』を数値化したものです。
外壁の係数は1.1~1.4だといわれていますが、一般的には1.2で計算しておけば十分でしょう。

たとえば、こんな住宅があったとします。

      木造2階建ての一般住宅
      建坪は20坪
      延べ床面積は115.9㎡

2階建てなので、1階部分の床面積を指す建坪で計算するのはNG。
この場合は必ず1階・2階両方の床面積を合計した延べ床面積を使います。

延べ床面積は115.9㎡なので、これに係数1.2を乗じると139㎡。
外壁の塗装面積はおおむね139㎡になります。
もっとも一般的に使用されているシリコン樹脂系塗料の場合、1㎡あたり2500~3000円が相場ですから、外壁の塗装費用は34万7500~41万7000円程度になります。

外壁の塗装面積の早見表

外壁の塗装面積は「床面積×係数(1.1~1.4)」で算出できます。

下の表は、住宅の面積と外壁の面積の関係を示す早見表です。

面積 外壁の面積
坪数 平米数(㎡)
20坪 66.2㎡ 80㎡
25坪 82.8㎡ 100㎡
30坪 99.3㎡ 120㎡
35坪 115.9㎡ 140㎡
40坪 132.4㎡ 160㎡
45坪 149.0㎡ 180㎡
50坪 165.5㎡ 200㎡

最初の見積書の段階では、この早見表で示している概算の面積で十分でしょう。

外壁の塗装面積の計算方法【正しい面積の場合】

ここからは、外壁の塗装面積の正しい面積を算出する方法です。
冒頭で例示したA・Bの住宅のように、建坪だけでは面積と価格の関係が正しく算出できない場合は、やはり正しい面積を算出する必要があります。

正しい面積を算出する方法は2つです。

  1. 建築図面から正しい面積を算出する
  2. 実際の現場で実測する

では、それぞれの方法を詳しく解説していきましょう。

建築図面から正しい面積を算出する

建坪や床面積で計算する方法は、基本的に「縦×横」の基本的な平面の計算によって成り立っています。
ここでなにか忘れていることに気が付きませんか?

住宅にはドアや窓のように「塗装しない部分」があります。
また、ベランダやテラスのように「余分に塗装する部分」もありますよね。
しかも、ドアや窓の数は一定ではなく、窓が多い住宅があればベランダが2つある住宅もあります。

ドアや窓は『開口部』と呼ばれ、正しい面積を算出するには開口部を塗装面積から外さないといけません。

新築時やリフォーム時に作成された建築図面があれば、各面の一辺の長さや開口部の寸法、ベランダ部分の面積などが詳しく計算できます。
中古で購入した場合でも、売り主か不動産会社から建築図面を渡されるはずです。

過去に建築図面の勉強をしたことがある方なら自分でも塗装面積を算出できるでしょう。
もちろん、塗装業者には建築図面を読める職人も多いので、最終段階の見積もり価格は正確な塗装面積で算出されます。

また、建築図面を使って、CAD(キャド)と言う設計支援システムで処理すれば、正確な面積が分かります。

ただし、この方法で正しい塗装面積が算出できるのは、あくまでも「図面=現状」が守られている場合に限られます。
リフォーム・リノベーション・増改築などによって新築当時の建築図面と現状に差が生じている場合は、正しい塗装面積は算出できません。

実際の現場で実測する

もっとも信頼性が高い塗装面積の算出方法は「実際の現場で実測する」ことでしょう。

職人が巻き尺式の『スケール』を使って外壁の一辺ごとの長さを実測し、見積もり算出用の図面に書き起こして塗装面積を計算します。
開口部の数や大きさが変更されている可能性もあるので、ドア・窓などもすべて実測します。

非常に手間がかかる作業ですが、正確な塗装面積を算出するにはもっとも適切な方法です。

ただし、2階以上の部分を実測する場合は足場の敷設なしで下屋根に立つことになり、危険を伴います。
こういった危険を回避して、しかも正確な数値を計測するために、最近ではレーザーを照射することで瞬時に距離が計測できる『レーザー距離計』を使う塗装業者も増えています。

見積書を取り寄せたら塗装面積を比較しよう

複数の塗装業者から見積書を取り寄せたら、外壁の塗装面積を比較してみましょう。

見積書には『数量』と『単位』の欄があります。
外壁塗装については、数量の欄に建坪や床面積が、単位の欄には『坪』や『㎡(平米)』が記載されているはずです。

この部分の記載で、ベストなのは「延べ床面積の㎡(平米)」を記載している塗装業者です。

坪数で見積もりをしていて「あとで詳しく実測する」とか「図面から正確な面積を計算しなおす」という説明がない塗装業者は要注意。
ざっくりとした建坪でしか計算しないので、余計な工事費用がかかるおそれがあります。
建坪で記載している場合は、坪数に3.3を乗じて㎡に換算してみましょう。

不思議なことに、同じ住宅の見積もりをお願いしているのに塗装面積は業者によってまちまちです。

      図面の提出を求めて正確に面積を算出する業者
      施主から建坪を聞いて経験則から平米数を算出する業者
      現地を見て目算で見積もる業者
      「一式」で括って、面積ではなく「価格ありき」で見積もる業者

代表的なシリコン樹脂系塗料を使った場合、1㎡あたり2500~3000円が相場なので、5㎡のズレがあるだけで1万5000円近くの差が生じます。

見積書を取り寄せた各社の塗装面積を比較して、㎡が1ケタまで表示されている業者の中でもっとも信ぴょう性が高い業者を選びましょう。
他社よりも塗装面積が多い業者は水増しをしているおそれがありますが、その反対にやたら塗装面積が少ない業者も要注意です。
塗料のグレードをごまかしたり、ほかの工程で大きな水増しをしていたりするおそれがあるので、ほかの項目もしっかりと目をとおす必要があります。

外壁塗装で成功する秘訣は「正しい面積に基づいて工事価格が決まる業者を選ぶこと」

外壁塗装業者にとって、工事価格のメインとなるのが「外壁塗装」です。
また、マイホームの建坪や延べ床面積くらいは知っていても、「外壁の塗装面積」は一般的には把握していない情報なので、悪徳業者は施主の無知を利用して水増し請求の材料にします。

適正価格で外壁塗装を依頼するためには、マイホームの外壁の塗装面積を知る必要があります。
ぜひ建築図面や権利関係の書類を手元に用意して、ご自分でも塗装面積を計算してみることをおすすめします。
不動産登記簿には住宅の床面積が階層ごとに表示されているので、簡易的な計算にはもってこいです。

外壁塗装パートナーズでは、あなたがお住まいのエリアに対応可能な優良な塗装業者を最大3社まで一括で紹介させていただきます。
登録している塗装業者は、施主のことを第一に考えてくれる優良な塗装業者ばかりなので、ぜひ「塗装面積はどうやって算出しているのですか?」と積極的に疑問を投げかけてみてください。
きっと包み隠さず塗装面積を算出した根拠や見積書で注目すべきポイントを丁寧に説明してくれるはずです。

正しい塗装面積に基づいて工事価格を決めてくれる優良な塗装業者に工事をお任せして、適正価格でお家の塗り替えを成功させましょう。