古いトタンは張り替えたほうがいい?外壁塗装よりも「張り替え」がおすすめの理由

古いトタンは張り替えたほうがいい?外壁塗装よりも「張り替え」がおすすめの理由

あなたは『トタン』と聞くとどんなイメージを抱きますか?

古びている、サビだらけ、穴や破れがひどい…

こんなイメージを持っている方が大半でしょう。

たしかに、現存している古い住宅では外壁にトタンが採用されていることが多く、どこもかしこもサビだらけになっている印象があります。

外壁に古くなってしまったトタンが使用されている住宅のメンテナンスを考えている方には『張り替え』によるリフォームをおすすめします。

トタン外壁の張り替えについて詳しく解説していきましょう。

トタンの『張り替え』で外壁は見違えるように生き返る!

古くなってしまったトタン外壁のメンテナンスは、塗装の塗り替えだけでは不十分です。

特に、すでに全面がサビに侵されているようなトタンや、侵食が進んで朽ちてしまい穴や破れが発生している場合は、いくら塗り替えても新品のようには美しくなりません。

古くなってしまったトタン外壁は『張り替え』によるリフォーム工事を施すのがベストです。

真新しいトタンに張り替えることで、外壁は見違えるように生き返ります。

  • トタン外壁なんて、古臭くてイヤだ
  • サビだらけ、穴だらけで、トタンはみすぼらしくなる
  • ガレージや工場みたいで格好が悪い
  • 住宅に使ってもいい建築材料だとは思えない

こんな感想を抱いている方は、トタンの張り替えリフォームをしたばかりの外壁を見たら、きっと「え?こんなにキレイになるの?」とか「これ、本当にトタンなの?」と驚くはずです。

『トタン』とはどんな建築材料なのか?

耳馴染みのある『トタン』ですが、そもそもトタンとはどんな建築材料のことを指すのでしょうか?

まずは「トタンとはなにか?」について丁寧に解説します。

トタン=亜鉛めっき鋼板のこと

トタンとは、薄くて柔らかい鋼板に亜鉛めっきを加工した建築材料で、別名で『亜鉛鉄板』とも呼ばれます。

ポルトガル語で亜鉛を意味する「Tutanaga」の発音に由来して『トタン』と呼ばれるようになりました。

ほとんどのトタンが波型の形状をしていますが、トタンがあまりにも薄くすぐに凹み・歪みが発生してしまうのでわざと波板形状にして強度を高めているのです。

一部では波板形状のことをトタンと呼び、プラスチック製のものまでトタンと呼ぶこともあるほど特徴的な形状であるといえます。

大波・小波とは?

トタンのことを『大波』や『小波』と呼ぶことがあります。

これは、日本工業規格によって波型の大小でトタンを1号・2号に分類しているためです。

名称 特徴
大波(波板1号) ・波の間隔が76㎜、谷の深さが18㎜の製品
・厚みがあり強度も高い
・工場の屋根など、大規模な建物に使用される
小波(波板2号) ・波の間隔が32㎜、谷の深さが9㎜の製品
・薄くて軽いため加工しやすい
・住宅の外壁など広く使用される

一般的に住宅に使用されるのは小波(波板2号)が多いため、一般的に『波板』といえば小波を指します。

波と谷は丸みを帯びた形状の『丸波』がスタンダートですが、スクウェアデザインの『角波』の製品も存在します。

トタンとガルバリウム鋼板の違い

金属製の外壁材としてトタンと同じく耳にするのが『ガルバリウム鋼板』です。

ガルバリウム鋼板はトタンと同じく鋼板にめっき加工が施されたものですが、亜鉛に加えてさらにアルミニウムめっきが施されています。

アルミニウムが加わることで非常にサビに強くなっており、耐用年数も30年とトタンよりずっと長くなっていますが、薄型で凹みや歪みが生じやすい欠点がある点は同じです。

「トタンは古くさい」というイメージの理由とは?

なぜトタンには「古めかしい」というイメージがあるのでしょうか?

日本における伝統的な建築方法では、外壁は粘土や漆喰などを塗り固めてできていました。

現在では塗り壁といえばモルタルなどが一般的ですが、純和風の高級な住宅では上質な漆喰を塗って仕上げているものもあるくらいです。

ところが、これらの塗り壁は職人の技術が必要で、しかも施工に時間がかかります。

関東大震災や東京大空襲といった災害・戦争によって住まいを失った人たちが『バラック小屋』と呼ばれる簡易住宅を建てて住む時代になると、塗り壁よりも簡素ですぐに完成するためトタン外壁が全国的に普及しました。

多くのバラック小屋は簡易住宅であったため取り壊されましたが、1970年ころから改良されたトタンの外壁材が再び普及した時代が訪れます。

カラーバリエーションが増えただけでなく、トタンに模様を印刷する技術が生まれ、見た目だけでは「トタンだとわからない」という製品が次々と生産されたのです。

このころから、トタンは「簡易住宅の建築材料」ではなく、耐久性が高くて見た目も良く、しかも手軽に施工できて安価な素晴らしい建材だと認識されるようになりました。

しかし、1990年ころになると、新たな建築材料として『サイディング』が爆発的に普及するようになりました。

カラーバリエーションや模様のパターンが豊富で、しかも高級感があるサイディングは、トタンの地位を一気に奪い去ったのです。

その後は、トタンを好んで外壁に使用する人が急激に減ったため「古くさい建築材料」というイメージが定着してしまいました。

トタンの寿命は20年、多くの住宅では寿命が過ぎている事実

トタンの寿命は20年といわれています。

潮風が吹く地域や、道路沿い・工業地帯などのように鉄粉が空気中に舞っている地域では10~15年が限界でしょう。

1970年代を中心に1980年終わりころまで盛んに採用されてきたトタン外壁は、2000年を迎えるころまでにほとんどが寿命をまっとうしていることになります。

寿命を過ぎたトタン外壁は、表面に施された塗装のコーティングが剥げてしまい、そこからサビが広がってしまいます。

また、トタンは非常に薄いため、ちょっとした衝撃などで凹みや歪みが生じます。

凹みや歪みが生じた部分は塗膜が破れてしまい、トタンの素地がむき出しになってしまうため、サビが発生するわけです。

さらに、トタン外壁の施工時は、大きなトタンを任意のサイズに切断して使用します。

すると、必ず塗装のコーティングやめっき加工のない切断面が端に露出することになり、その部分からサビの侵食が広がります。

古いトタン外壁をみると、地面に近い端がボロボロに朽ちていることがありますが、これは水分が下に落ちて切断面に触れ、時間をかけてサビが侵食したためです。

施工から20年を過ぎているトタン外壁は、どんなに丁寧なメンテナンスを繰り返していても切断面のサビによる侵食が広がり、確実に寿命を迎えているのです。

トタン外壁のメンテナンス方法

トタンは、モルタルのようにひび割れを起こすことがない優れた建築材料だといえます。

ただし、メンテナンスを怠るとあっという間に劣化してしまい、外壁としての機能が大きく害されてしまいます。

10年に一度の外壁塗装が基本

外壁にトタンを採用した場合、まず心得ておきたいのは10年に一度は塗装の塗り替えが必須であるということです。

工場出荷の段階で塗装されているカラートタンのコーティングは、10年ともちません。

施工から10年以内にコーティングを強化するために外壁塗装を施す必要があります。

塗装を塗り替える際には、表面に生じたサビを丁寧に除去し、さらに下地材としてサビ止め塗料を塗装したうえで、色付きの塗料を上塗りします。

サビ止めなしで上塗りしてしまうと、塗膜の中でサビが成長し、早ければ数週間で塗膜を破って表面にサビが露出することがあるので注意が必要です。

20年を目安に『張り替え』が必要

トタンの寿命は20年です。

切断面からの劣化などを考慮すると、丁寧にメンテナンスを繰り返していても、20年に一度は張り替えが必要だと覚悟しておくべきでしょう。

トタンを張り付ける際には、必ず「重なり」が生じます。

たとえ20年以上の耐用年数を誇る塗料を使ったとしても、重なりによって隠れた部分までは塗装できません。

重なりによって隠れた部分から劣化が進んでしまうため、トタンを外壁に採用した場合は、

  • 10年後までに塗装の塗り替えリフォーム
  • 20年を迎えるころには張り替えリフォーム

という流れでメンテナンス計画を立てておくべきです。

『カバー工法』は向いていない

外壁のリフォーム工法のひとつとして『カバー工法』という方法があります。

カバー工法とは、モルタルやサイディングの既存の外壁をそのままに、上から新しい外壁材で重ね張りするリフォーム工法です。

真新しい外壁材を重ね張りすることで、既存の外壁を除去する工程を省略し、工事費用が節約できます。

また、重ね張りする分だけ外壁の厚みが増えるため、耐久性や防音性も増すというメリットがあります。

カバー工法ではガルバリウム鋼板製のサイディングボードを使用するのが一般的です。

ガルバリウム鋼板製のサイディングボードは、窯業系と呼ばれるスタンダードなサイディングボードと比べると自重が5分の1程度しかないため、住宅の躯体に対する負荷が大幅に軽減されるからです。

すると、既存の外壁がトタンの場合でもカバー工法によってリフォームできるのではないかと考えてしまうでしょう。

ところが、既存の外壁がトタンの場合は、重ね張りする外壁材がトタンはもちろんガルバリウム鋼板であってもカバー工法はおすすめできません。
下地にサビが多いトタンがあると、重ね張りするトタンやガルバリウム鋼板にまでサビが伝染ってしまうからです。

この現象を「もらいサビ」といいます。

トタンは非常にもらいサビに弱く、またサビを伝染させやすい外壁材なので、カバー工法は不向きです。

既存のトタン外壁が劣化している場合は、カバー工法で済ませるのではなく、張り替えを選択しましょう。

トタン外壁から窯業系サイディングへのリフォームは可能?

トタンの外壁が劣化してきたので、スタンダードな窯業系サイディングボードに張り替えたいと考える方がいますが、このリフォームは不可能です。

既存の外壁がトタンだった部分は、トタン外壁の重量に耐えられる程度の設計になっています。

そこに、重量が5倍近い窯業系のサイディングボードを張り付けてしまうと、住宅の躯体がバランスを崩してしまうのです。

窯業系サイディングボードを張り付けたからといって、いきなり倒壊するなどといった事態は起きませんが、万が一、大規模な地震災害などが起これば躯体が外壁を支えきれず倒壊や崩落が発生するおそれがあります。

トタン外壁からの張り替えは、同じくトタンか、またはガルバリウム鋼板などの金属系サイディングボードしか使えないと心得ておきましょう。

トタン張り替えリフォームの費用・相場

トタン外壁の張り替えリフォームにかかる費用はどのくらいなのでしょうか?

リフォーム費用の相場や工事内容をみていきましょう。

リフォーム費用の相場は全面張り替えで100~170万円

トタン外壁の張り替えリフォームは、全面がトタンだった場合、100~170万円が相場です。

外壁のリフォームとしてもっとも安価な外壁塗装の相場が100~140万円ですから、わずかに高くなると考えれば良いでしょう。

ただし、この相場は「全面がトタンだった場合」を想定しています。

住宅の外壁にトタンを採用する場合、全面をトタン張りにする方はあまりいません。

たとえば腰の高さまでは板張りで、それよりも上がトタン張りであったり、ある1面だけがトタンであったりといった施工が多いため、張り替え面積が狭くなれば、その分だけ安くなります。

実際の出費は相場の50~70%前後、つまり50~100万円程度になるはずです。

張り替えリフォーム時には断熱材の充填が必須!

トタン外壁の張り替えは、トタンだけを張り替えれば良いというわけではありません。

トタンは非常に熱に敏感な外壁材で、暑い日差しを受ければ熱くなり、冷たい空気にさらされれば冷える性質を持っています。

外気の暑さ・冷たさを室内に伝えてしまわないためにも、壁の内部に断熱材を充填しなくてはいけません。

古いトタン外壁の住宅では、壁の内部に断熱材を充填していないことが多いので、室内を過ごしやすくするためにも断熱材は必須です。

工事費用に含まれる内容は?

トタン外壁の張り替えリフォーム工事には、次の内容が含まれます。

  • 高所作業のための足場代(外注)
  • 既存のトタン外壁の撤去費用
  • 断熱材の充填
  • 新規のトタン外壁の材料費と張り替え工賃
  • 古いトタンなどの運搬や廃棄処分の費用

特に断熱の必要がない倉庫などのリフォームであれば断熱材の充填は不要になるため、材料費と工賃を含めて5~10万円ほど安くなるでしょう。

新調する外壁をガルバリウム鋼板にすると高くなる?

トタン外壁の張り替えリフォームでは、新調する外壁材も金属系の軽量なものを選ぶ必要があります。

そこで候補に挙げたいのが、トタンよりも耐用年数が10年も長いガルバリウム鋼板ですが、やはり気になるのはお値段でしょう。

ところが、実はトタンとガルバリウム鋼板は材料費にほとんど差がありません。

縦180㎜×横60㎜のお値段の差は300円程度。

仮に100㎡分の張り替え工事でトタンからガルバリウム鋼板にグレードアップさせても、その差は1万円程度しかありません。

よほど気に入った色や模様がトタン製品でしか販売されていないというケースでもなければ、張り替えにはガルバリウム鋼板の採用がおすすめです。

トタン外壁の張り替えは外壁の専門業者に相談を!

トタン外壁の張り替えリフォーム工事について詳しく解説しましたが、最後にもうひとつだけお伝えしたいことがあります。

それは、いきなり有名な大手リフォーム会社にお願いするのではなく、あなたの街で評判が良い外壁の専門業者に相談し、工事内容やリフォーム費用をしっかりと比較するべきだということです。

大手リフォーム会社は、営業マンや事務員の人件費、会社事務所の家賃、広告費用などに莫大なコストがかかるため、工事費用にしっかりとその分が上乗せされています。

しかも実際に施工するのは下請け・孫請けの業者なので、大手リフォーム会社は中間マージンを取るだけです。

ムダなコストや中間マージンをカットすれば、トタン外壁の張り替えリフォーム工事は費用がグッと抑えられるでしょう。

外壁塗装パートナーズでは、中間マージンがかからない直接施工の優良な専門業者を最大3社までご紹介いたします。

ご紹介する専門業者は、外壁リフォームの実績が豊富で、あなたの街で評判が良い業者を厳選しているので、安心してリフォーム工事をお任せできます。

「古くなったトタンを張り替えたい」というご相談だけでなく、トタンの張り替えとあわせてマイホームを全体的にイメージチェンジしたいといったご要望にもしっかりとアドバイスさせていただきます。

トタン外壁の張り替えリフォームを検討中の方は、ぜひ外壁塗装パートナーズまでご一報をください。