漆喰(しっくい)の耐用年数は100年!特徴や施工費用を徹底解説!

漆喰(しっくい)の耐用年数は100年!特徴や施工費用を徹底解説!

外壁に使用される伝統的な建築材料に『漆喰(しっくい)』があります。

最近では見かける機会が少なくなりましたが、古くから残る日本の伝統建築物の多くは外壁に漆喰が塗られています。

漆喰といわれると、土蔵のようなイメージがあるので「古くさい」と感じる方がいるかもしれませんが、独特な温かみを持つ魅力的な建材です。

現在でも、穏やかながら高級感があるため純和風の住宅では好んで漆喰が採用されています。

今回は『漆喰』の外壁について、漆喰が持つ特徴やリフォームにかかる費用などを詳しく解説していきましょう。

外壁リフォームで「落ち着きがある外壁に仕上げたい」「高級感が欲しい」という方にはぜひご覧ください。

『漆喰(しっくい)』はどんな建築材料なのか?

あなたは『漆喰』といわれるとどんなイメージを抱きますか?

古くからある土蔵や、城下町の白壁、もう少し身近なものでは料亭などの外壁をイメージする方が大半ではないでしょうか?

まずは漆喰がどんな建築材料なのか、基本を学んでおきましょう。

漆喰は世界中で使われる伝統的な外壁材

漆喰とは、消石灰と呼ばれる水酸化カルシウムや炭酸カルシウムを主原料に、粘土や糊(のり)を混ぜて練り合わせたものです。

手触りは非常に滑らかで、夏はほどよく自然な涼しさを、冬は暖かさを感じさせてくれます。

日本では、土壁が主流のころから防水性を補強するための建材として使用されたほか、燃えにくい性質をもっているため外壁の保護材料としても重宝されてきました。

「漆喰は日本の伝統技術」というイメージがあるかもしれませんが、実は漆喰は古くから世界中で使用されてきました。

なんと12,000年前のメソポタミア文明の遺跡からも発掘されていて、ヨーロッパの美しい建築物には広く使用されてきました。

漆喰で仕上げた外壁は美しい!

漆喰にはいくつかの種類がありますが、総じていえるのは「白い」ことです。

一部、含有成分の差によっては黄色っぽい種類もありますが、基本的には石灰の白い色が美しく映える仕上がりを見せます。

漆喰の白い美しさを実感できる代表例を日本国内で挙げるなら、やはり『姫路城』の右に出るものはないでしょう。

2015年に大改築が完了した姫路城は、かつて『白鷺(しらさぎ)城』と呼ばれた白く美しい姿を取り戻しました。

海外では「エーゲ海の白い宝石」と呼ばれるギリシアのミコノス島も有名ですね。

漆喰の種類は5つ

漆喰には大きく分けて5つの種類があります。

ここでは、それぞれの特徴を一覧表で比較してみましょう。

種類 特徴
本漆喰 ・塩焼きの消石灰と海藻を炊いた「ふのり」に麻の繊維「麻すさ」を混合して作る
・旧来からの漆喰とは本漆喰を指す
土佐漆喰 ・塩焼きの消石灰に発酵させたワラと水を混合し熟成させて作る
・薄黄色または薄茶色の色調だが次第に退色して白っぽくなる
琉球漆喰 ・生石灰とワラを混合したものに水を加えた後にすりつぶして熟成させる
・ワラの量が多いため濃黄色~薄茶色になる
・沖縄では屋根瓦の補強に用いられることが多い
既調合漆喰 ・いわゆる「既成品」の漆喰
・塩焼き消石灰、麻すさ、粉末ふのり、炭酸カルシウムなどを配合した粉末に現場で水を加えて使用する
・麻すさやふのりの代用として、化学繊維や合成樹脂が使用されている製品もある
・顔料を混ぜることでカラー漆喰にもなる
漆喰関連製品 ・漆喰の機能を持つ塗料や、海外製の消石灰を配合した塗材などを指す
・モルタルに近い

本漆喰から派生した熊本の『肥後漆喰』に代表される亜種や、琉球漆喰のことを沖縄の方言にちなんで『ムチ漆喰』と呼ぶなど、一口に漆喰といってもいろいろなものがありますね。

これらの漆喰は『和漆喰』と呼ばれるもので、薄塗りが可能な滑らかな仕上がりが期待できるタイプです。

一方、ヨーロッパを中心に使用されている漆喰を『西洋漆喰』と呼び、石やレンガを積んだ西洋建築の壁を補強するため厚塗りしやすいように加工されています。

砂や保湿剤・防水材などを大量に混ぜるため、厚塗りが可能ですが崩れやす手触りもザラザラとしています。

漆喰仕上げの外壁のメリット・デメリット

外壁を漆喰で仕上げることで、見た目に落ち着きのある風格が生まれます。

外壁リフォームで漆喰仕上げを選ぶきっかけとしては「見た目が気に入った」というだけでも十分ですが、漆喰のメリットは見た目だけではありません。

また、漆喰仕上げの外壁には、ほかの外壁材と比べると特に気をつけるべきデメリットもあります。

ここでは、漆喰のメリットとデメリットをチェックしていきましょう。

漆喰のメリット①
耐用年数100年以上!

まず注目したいのは耐用年数です。

なんと、漆喰仕上げの外壁の耐用年数は正しくメンテナンスをすれば100年を超えます。

そもそも漆喰は『気硬性素材』といって、主成分が二酸化炭素を吸収することで時間をかけて硬化する性質を持っています。

硬化速度は数時間や数日といった話ではなく、何年もの長い時間をかけて徐々に硬化するという気の長いものですが、硬化してしまえば驚くほどに耐久性が高まります。

歴史的建造物などの中には、100年どころか江戸時代に施工されたものもたくさん現存していることからも、その耐久性の高さがうかがえるでしょう。

漆喰のメリット②
抗菌性が高い!

次に注目したいのが抗菌性です。

漆喰は、まるで生き物のように呼吸をします。

現代住宅のサイディング外壁などのように、水を弾く性質や親水性を利用したセルフクリーニング機能などはありませんが、吸収した水分や湿気を吐き出すことができるのです。

この機能が、住宅の防水性能を向上させるだけでなく、空気中の雑菌などを吸収して浄化する働きを見せてくれます。

カビの原因となる雑菌だけでなく、インフルエンザウイルスなどの病原菌やシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドまで分解するというのですから驚きますね。

さらに漆喰にはこんなメリットがあります。

  • 防臭効果がある
  • 防音性が高い
  • 湿度調節してくれる

外壁でも室内でも高い機能性を誇るのが漆喰の素晴らしいところでしょう。

扱いには気をつけたい!漆喰のデメリット

とても魅力的な建築材料である漆喰ですが、いくつか注意しておきたいデメリットもあります。

  • 柔らかく傷つきやすい
  • 水を弾く機能がない
  • 完全硬化までに長い時間がかかる
  • 独特なニオイがある

漆喰はたとえ完全硬化してもカチコチに固まるというイメージではなく、硬くて尖ったものでひっかくと簡単に傷がついてしまいます。

小さなお子さんがいる家庭や、人通りに面した箇所に施工すると、思いもよらぬキズがついてしまうことがあるので要注意です。

また、水分を吸収する性質があるため、雨に濡れたあとなどでは外壁がしっとりと濡れた状態が続きます。

日当たりが悪い北側の外壁では、乾燥までに時間がかかって吸収した水分を十分に吐き出せずカビが発生することがあります。

外壁であればあまり気にならないかもしれませんが、施工後しばらくの間は独特な生乾きのようなニオイが気になるという方もいます。

玄関部分の外壁などではニオイがこもりやすくなりますが、時間が経てばニオイはなくなります。

外壁の漆喰仕上げの工程

実際に外壁を漆喰仕上げにリフォームする場合の工程をみていきましょう。

伝統的な工法では、壁に真竹を組んでその上から漆喰を塗っていきますが、現代の住宅ではモルタルの上から施工するのが一般的です。

①モルタルの下地を作る

漆喰仕上げの外壁にリフォームするには、既存の外壁をモルタル塗りの状態にする必要があります。

もし既存の外壁がサイディングの場合はサイディングを撤去し、モルタル塗りに仕上げます。

既存の外壁がモルタルでも、劣化が激しい場合はモルタルの補修工事をします。

②窓などの養生

漆喰が付着してはいけない部分には、マスキングテープやマスカーなどを使って養生を施します。

漆喰の施工中には地面にも落ちることがあるので、床養生も必須です。

③漆喰用の接着剤を塗る

モルタルと漆喰は、密着性という意味ではあまり相性が良くありません。

そもそも、漆喰自体があまり密着度が高い建築材料ではないのです。

モルタルと漆喰の密着度を高めるためには、漆喰を塗る前に下地として漆喰用の接着剤を塗ります。

施工の手間を省くために、漆喰自体に混ぜて使用するタイプの接着剤もあります。

④漆喰を塗る

下地が整ったら実際に漆喰を塗ります。

漆喰は伝統的にはコテを使った左官作業で塗っていきますが、最近ではハケ・ローラー・吹付けによって施工できるタイプの漆喰もたくさん販売されています。

漆喰を外壁に使用する場合、3~5㎜の厚みが必要とされているので、ハケ・ローラー・吹付では最低でも二度塗りが必要です。

また、漆喰塗りではコテなどを使って模様をつけることができます。

模様をつけるには厚塗りが必要なので、しっかりと厚みをつけて漆喰を塗り込みます。

漆喰の上から色付けはできるのか?

漆喰は白~薄黄色・薄茶色をしていて、素材自体が美しさや素朴な温かみがありますが、住宅としては少し物寂しいイメージになることがあります。

そこで気になるのが「漆喰の上から塗料で色つけができるのか?」です。

残念ながら、漆喰の上から塗料で色付けをしようとしても、美しく塗装することはできません。

漆喰自体が吸水性を持っているため、塗料も吸い込んでしまうからです。

下地にシーラーを塗れば一応は塗料による色付けができないわけでもありませんが、そうすると漆喰が持つ「呼吸する」という機能が失われてしまいます。

漆喰に色を付けたい場合は、漆喰を練り合わせる段階で顔料を混ぜるか、または顔料が配合された漆喰を選ぶ必要があります。

漆喰の上から塗装できるタイプの塗料も存在しますが、どちらかといえば室内向きのもので、外壁への施工は不向きだと考えるべきでしょう。

漆喰のメンテナンス方法

漆喰は耐用年数が100年を超える建築材料ですが、なんのメンテナンスもなしに100年もの時間を耐えるわけではありません。

日常のメンテナンスは、汚れが目立つ部分にホースで水をかける、柔らかいスポンジなどで軽く擦るなどの簡単なもので済みます。

ただし、カビなどでひどく黒ずみが生じた部分や大きなひび割れは修繕の必要があります。

特に、大きなひび割れを放置してしまうと、壁の内部に雨水などが侵入し、雨漏りや水漏れの原因になります。

ひび割れが大きい場合は新たな漆喰で補修しようとしても密着してくれないので、既存の漆喰を撤去して新たな漆喰を塗り直します。

漆喰仕上げの外壁を長持ちさせたいのであれば、ほかの建築材料の外壁と同じく10年に一度を目安に点検・メンテナンスを施すように心がけましょう。

外壁を漆喰にリフォームする場合の費用は?

外壁を漆喰仕上げにリフォームする場合、1㎡あたり4,000円が相場です。

建坪40坪の住宅では、外壁の面積がおよそ160㎡になるので、漆喰の塗り替え費用は64万円程度になります。

では64万円で全体的に漆喰の塗り替えができるのかといえば、そうではありません。

漆喰の塗り替えリフォームには、塗り替え費用のほか、次のような費用がかかります。

施工内容 施工費用
足場代 約15万円
養生代 約3万円
モルタル塗りの左官工事代 1㎡あたり約4,000円

つまり、外壁面積が160㎡であれば合計で約146万円が相場となります。

もし、漆喰の表面に模様を付けたい場合は1㎡あたりの費用がさらに高くなるので、技術料を含めて総額が180~200万円くらいになるものと考えておきましょう。

割安で漆喰仕上げの外壁にリフォームする方法

漆喰仕上げの外壁へのリフォームは、約146万円の費用が必要になります。

外壁リフォーム工事の中でもっとも安価となる塗装の塗り替えの相場が100~140万円ですから、漆喰仕上げへのリフォームはわずかに割高です。

「予算があまりないけど、漆喰仕上げにしたい」という方は、左官工事の費用が抑えられる『漆喰関連製品』を採用すると良いでしょう。

施工性は一般的な塗料とほとんど同じなのに漆喰風に仕上がるものが販売されているので、塗装の塗り替え感覚で漆喰仕上げの感触が得られます。

漆喰仕上げの外壁リフォームはプロに相談を!

漆喰は、一般的な塗料よりも扱いが難しく、DIYには不向きです。

「素人でも簡単に施工できる」とうたっている製品もありますが、やはり美しく仕上げるには熟練の職人の技術と経験が必要です。

外壁を漆喰仕上げにリフォームするには、たしかな経験を持つ外壁のプロ業者に相談しましょう。

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