ベランダ防水工事の費用と種類【FRP防水・ウレタン防水・シート防水】について解説!

ベランダ防水工事の費用と種類【FRP防水・ウレタン防水・シート防水】について解説!

こんな方向けの記事です
・築10年以上でベランダやバルコニーの防水補修をしたことない方
・前回の外壁塗装でベランダの塗装を行わなかった方
・ベランダやバルコニーの床材の劣化具合が気になる方

「ベランダ・バルコニーの防水工事なんてしたことない」という方は少なくありません。

実は、ベランダの防水補修は意外と見落とされがちです。

放っておくと雨漏りの原因になりシロアリ被害が発生してしまったり、定期的な補修を行うことで大規模工事で費用がかさむのを防ぐことができます。

この記事ではベランダやバルコニーの防水工事を行う際の、工事の種類や費用、メンテナンスのサインを初めての方でもわかりやすく解説しています。

正しいタイミングでベランダの防水工事を行いお家の寿命が縮まないよう対策しましょう。

ベランダ防水工事費用と種類まとめ

防水工事の種類と特徴を説明するためにまずはベランダ防水の仕組みを簡単に説明します。

まずベランダやバルコニーの床は主に3つの層で構成されています。

まず一番下にある層が「下地」という土台・ベランダの枠組みです。その上にあるのが「防水層」そして、一番表面をコーティングしているのがトップコートです。トップ
コートそのものには防水機能はほとんどなく、あくまで防水層を紫外線や摩擦から保護する役割です。

トップコートは主に4~6年ほどで劣化してしまうため、こまめな塗り替えが必要です。その分工事期間も1日、単価も2000円/平米ほどなので一般的な戸建て住宅のベランダであれば、洗浄などを含めても2~4万ほどで収まるでしょう。

つまりベランダ防水と呼ばれる工事はこのトップコートの塗り直しではありません。主に下の防水層から修繕する事を指します。

表面のトップコートが剥がれているだけか、防水層から修繕の必要があるかでかかる費用や適切なメンテナンス周期が異なりますので、現地を確認して見積を出してもらいましょう。

FRP防水の特徴と単価

FRP防水の特徴

FRP防水の工程
FRP防水の手引き(p9)よりFRP防水材工業会

FRPとは「繊維強化プラスチックス(Fiber Reinforced Plastics)」の略称です。

プラスチックの中でも衝撃に強く、耐水性に優れた素材でボートや自動車のボディパーツやバスタブなどにも利用されています。

耐久年数は10~12年ほどと他の防水に比べても特段長持ちなわけではありませんが、強度があり、摩擦にも強く、どんな形のベランダでも適用できるため戸建ての防水では最も良く使われている方法です。

FRP防水の施工単価

一平米で5000~8000円ほどと他の防水方法に比べて少し高めの単価です。

FRP防水工事のメリット

FRP防水のメリットは主に3つです

  • 強度があり、摩擦に強い
    先述の通り耐久性があり摩擦に強いため、ベランダやバルコニーなど人が歩く場所に適しています。
  • 防水性が高い
    バスタブ等にも用いられるように素材そのものの防水性が高く、シート防水の様につなぎ目も無いことから最も防水性能が高いと言われています。
  • 軽い
    FRPは3~5kg/平米と他の防水材に比べて軽いです。重量があるほど住宅全体にも負荷ががかかるため築年数が経った家や日本の木造が多い住宅構造には最も適していると言えます。

FRP防水のデメリット

  • 費用が高い
    他の防水方法と比べると平米単価が2000~3000円ほど高い傾向にあります。
  • 紫外線に弱い
    FRPはプラスチック素材のため強度はあるのですが紫外線には弱く、長期間紫外線に当たる環境だとひび割れてしまいます。その保護のため4~6年に一度表面のトップコートの塗り替えが推奨されています。
  • 収縮性がない
    FRPはプラスチック素材のため伸縮性がありません。そのため施工面が膨張・収縮して変形してしまうとひび割れが生じる可能性が高くなります。なのでFRP防水は基本的には動きの少ない小さい面積のみに利用され、広い面積での施工には向いていません。

FRP防水工事はこんな人向け

最も防水性が高く日数も1~2日ほどと短期間で完工します。

軽さ・強度・摩耗性を考えても一般的な木造の戸建住宅に多い10平米未満のベランダであればであれば現在最も人気なご提案と言えるでしょう。

シート防水の特徴と単価

シート防水特徴

シート防水田島ルーフィング ビュートップカタログより

シート防水には主に塩化ビニールシート、ゴムシートの2種類があります。いずれも防水シートを下地に張り付けて工事をします。

そのため凹凸が多い床面では施工できない場合があります。

また、工事方法は似ていますがそれぞれの素材のメリット・デメリットや施工単価も異なるので、シート防水ができる場合でもどちらが適しているのか状況を見て提案してもうのが良いでしょう。

シート防水の施工単価

塩化ビニールシートの場合は4000~7000円/平米、ゴムシートの場合は3000~7000円/平米ほどの提案が多いです。

塩化ビニールシート防水のメリット

  • 紫外線に強い
    塩化ビニールそのものが紫外線に強いため太陽光や温度などの気候の変化があっても劣化しにくく、特に日が良く当たる屋上やルーフバルコニーに良く用いられています。
  • 摩擦に強い
    塩化ビニールもFRPと同じく摩擦に強いため、人が歩く場所に適しています。
  • トップコートが必要ない
    紫外線に強いため塩化ビニールシートの上にはトップコートを塗らないケースが多いです。

塩化ビニールシートのデメリット

  • 接合部分の施工が難しい
    主に広い面積で用いられる防水方法のため、シートを横に少しづづ重ねて全面を埋めていくきます。その作業が難しく、もし継ぎ目の処理を誤るとそこから水が入ってしまい防水の効果がなくなるので、塩化ビニールシートの施工に慣れた業者でないと提案は難しいです。
  • 経年劣化でひび割れが起きやすい
    元々塩化ビニール自体が硬い素材のため防水工事に利用する際は可塑剤を加えて柔らかくしています。しかし可塑剤は少しづつ気化してしまうため段々と本来の塩化ビニールの硬さに戻り割れやすくなってしまいます。

つづいて、もう一つのシート防水のゴムシートについてメリット・デメリットを解説します。

ゴムシートのメリット

  • 伸縮性がある
    素材がゴムのため他の防水材と比べても特に伸縮性に優れています。地震の揺れや施工面の膨張・収縮があっても下地に合わせて伸縮するため、ひび割れにくいです。
  • 温度変化につい良い
    ゴム自体が温度変化に強い素材のため、プラスチックや塩化ビニールよりも高音で溶ける・変形するという心配がありません。
  • 施工費用が安め
    他の防水に比べて1000~3000円ほど平米単価が安めです。ゴムシートでの施工が可能な条件でしたら低予算での防水工事も可能です。

ゴムシートのデメリット

  • 紫外線に弱い
    熱には強いのですが塩化ビニールと異なり紫外線への耐久性は良くないため、FRP防水と同じく4~6年ほどでトップコートの塗り直しが必要です。
  • 薄く衝撃や鳥害に弱
    ゴムシートは塩化ビニールと比べ厚みがあまりないため、衝撃に弱いです。また、カラス・鳩などの鳥害がある地域だと嘴で突っつかれると穴が空いてしまうため、ネットなどの対策が必要です。

シート防水の工事はこんな人向け

他の防水方法と比べても耐久年数が長く、更に価格もリーズナブルなお勧めの防水方法です。

しかしシートを切り貼りして下地に張り付けるという特性上ある程度広い面積があり、凹凸がなく平らな床面で、形が複雑ではない、障害物がないベランダや屋上と条件がかなり絞られてしまいます。

自宅で適用できるか業者さんに良く確認してもらいましょう。

ウレタン防水の特徴と単価

ウレタン防水の特徴

ウレタン防水
日本特殊塗料株式会社 プルーンフロンGRトップカタログより

ウレタン防水は、ウレタン樹脂塗料を塗る事で防水をする工法です。

液体のため細かい部分や複雑な形をした場所でも、継ぎ目なしの防水をすることができます。

またウレタン防水には密着工法と通気緩衝工法という2つの工法があり、一般的なベランダでは主に密着工法が用いられますが、下地がコンクリートのベランダの場合や雨漏りしている場合は通気緩衝工法を用いて工事するケースもあります。

密着工法は、既存の防水層の上に直接ウレタン塗料を塗りトップコートで仕上げます。

通気緩衝工法は通気を良くするためにまず通気緩衝シートと呼ばれる通気性のあるシートを張り、その上から塗料を塗ります。密着工法と違い既存の防水層や下地には塗料を密着させずに湿気を外部に逃がします。

ウレタン防水工事の単価

4000~6000円/平米ほどが相場ですが、通気緩衝工法の場合は5000~7000円ほどと密着工法に比べ少し単価が高くなる傾向にあります。

ウレタン防水のメリット

  • 色々な下地に対応できる
    ウレタン防水では既存の防水層に直接塗料を塗るため基本的にどんな下地でも施工ができます。
  • 形状が複雑な場所でも対応できる
    液状のため細かい場所や複雑な形をした場所でも隙間なく施工が可能です。
  • 価格が安め
    基本的に既存の防水層の上に重ねて塗る工事のため、資材も少なく済み廃材も出にくく、手間を抑えられるためFRP防水と比べて費用が安めに済むケースが多いです。

ウレタン防水のデメリット

  • 品質に差が出やすい
    ウレタン防水はコテやローラーで塗料を塗っていくため他の防水方法と比べムラがでやすいです。
    塗料を均一に塗っていく技術は防水ではなく塗装技術の分野になるため、塗装が得意な会社や職人に頼むと良いです。また、塗料は乾燥に時間がかかるため、他の防水工事よりも日数がかかります。
  • 他の防水と比べて持ちが悪い
    ウレタン塗料自体がもともと耐久年数は7~10年ほどとあまり耐久性に優れた塗料ではありません。
    また、塗料での防水は膜が薄いため紫外線や熱により劣化が生じやすく、10年内でひび割れなどの症状が起こる可能性が高いです。できるだけコンスタントなメンテナンスを実施しましょう。

ウレタン防水はこんな人向け

やはりウレタン防水の一番の魅力はどんな形の施工面でも対応ができることです。
一般的な四角型のベランダではなくデザイン性のあるベランダや屋上には最も適した防水方法と言えます。また、今回の防水はできるだけ金額を抑えたいという方にもお勧めです。

ベランダ・バルコニー防水の補修タイミング3つの症状

色あせ

防水で最も初期に出てくる劣化症状です。

紫外線によって表面が焼け、段々と色が褪せてそこから徐々にひび割れ~剥がれなどの症状ができてます。

色褪せがあるからといって急いで防水工事をやり直す必要はありませんが、数年内には業者に見てもらいしっかりと防水の検討を始めましょう。
またトップコートをやり直すだけでも保護の効果があります。

塗料のひび割れ

この症状も主に紫外線や雨が原因で起こります。
表面のトップコートが紫外線により硬くなり乾燥してひびが入ってしまいます。

表面のひび割れで雨漏りすることはありませんが、放っておくとトップコートの下の防水層まで劣化が進んでしまいます。ひびが防水層まで達すると雨水が侵入し雨漏りの原因となります。

塗料の剥がれ

剥がれも紫外線や雨の影響による経年劣化で起こる症状ですがFRP防水・ウレタン防水とシート防水では剥がれの症状が異なります。

FRPやウレタンなどの液状の防水材を重ねて固め層を作っている防水方法では、各層の粘着力が低下し表面のトップコートが剥がれていきます。

シート防水の場合はつなぎ目の目地が劣化することでシート自体がベランダの下地から剥がれてめくり上がり、その隙間から水が入り込むと内部に浸水してしまいます。
いずれの場合も放置すると雨漏りに直結するので早めの防水工事が必要です。

雨漏り

ベランダから雨漏りするとベランダ裏の軒、ベランダがある部分の下の階の天井に水が回ってしまいます。

ほとんどの方が雨漏りに気が付くのは水が滴ってきてからなので、その頃には既に木部まで水が染みこんでしまっている可能性が高いです。

内部の木材まで水が染みてしまうと、一度防水層を取り除いて下地の木材から交換する必要があります。本来10万円以内でできるベランダ防水が放置をすることで4~50万近くの修繕費がかかってしまうことになります。

雨漏りはベランダの劣化の中で最も緊急性の高い症状です。お家からの最後の警告とも言えますので、もし雨漏りがあった場合は早急に業者に依頼し現地調査を受けましょう。

ベランダ・バルコニー防水工事を失敗しないための3つのコツ

ベランダの防水工事はDIYでやらない

DIYでの補修はお勧めしません。
4~6年毎に行う表面のトップコートの塗り直しまでなら、近年は専用塗料もホームセンターで購入できるのでご自身でやっていただくことも可能です。
しかし表面のトップコートを塗ってしまうとその下の防水層がどのように施工されているかの判断が難しくなります。

前回どのように防水施工をしたか分からない状態でDIYをするのは避けましょう。

また防水層の修繕をDIYでやるのは絶対にやめましょう

防水層の修繕は一歩間違えると雨漏りの直接の原因になります。雨漏りが起こるとベランダの軒に水が周り、ふやけて板が剥がれ最悪の場合には落下しベランダの土台、枠組みの木がむき出しの状態になります。

また、天井からの雨漏りは内壁や柱などに水が回ってしまう可能性があります。

内壁に水が回ると室内クロスや天井板の剥がれの原因となります。
柱や梁など建物の骨組みとなる構造上重要な部分に水が染みこむと錆び・木の腐食が発生したり、白アリの原因にもなったりと家の耐震性に影響を及ぼします。こうなってしまうと大工工事が必要になります。

場合によっては数百万単位のリフォームが必要になることもありますので、防水工事は業者に依頼をするようにしましょう。

応急処置をする場合は、ひび割れ部分を防水テープで覆うと効果的です。
しかしあくまで応急処置でその間にも症状は進行しているのでできるだけ早く業者の点検を受けましょう。

相見積もりを取る

どんなリフォームでも同じことが言えますが、会社さんによって工事に必要な費用や保障の年数、得意な工事内容は異なります。

同じ家や状態でも調査をした会社によって意見が異なることも良くあります。
また中には防水一式とざっくりした見積の会社さんもいます。
工事の内容が適切なのか、相場と比べて金額がどうなのかを判断するためにも、まずは複数社に現地調査を依頼しそれぞれの提案を見比べたうえでご自宅に一番合っている修繕方法は何か、どの会社でやるのが最も良いのか判断しましょう。

自社施工している実績にある会社にお願いする

防水工事の専門の会社、もしくは自社で施工の実績がある会社に依頼しましょう。

防水は一歩間違えると雨漏りに直結をしてしまうような専門的な工事です。
戸建て住宅だとメンテナンスのサイクル的に外壁塗装と一緒に提案が出るケースが多いのですが、防水単独で依頼するのであれば防水専門の工事会社もしくは自社の所属職人で普段から防水工事も提案している塗装店などにお願いしましょう。

塗装店に防水を依頼する際に注意したいのが防水の塗料と外壁や屋根などに使う塗料は別物ということです。

施工方法はほとんど同じですが同じ塗料を使用するわけではないので防水に専門的な知識がない業者さんだとその判断ができない可能性があります。

また、シート防水をご検討の場合は塗装とは全く業種が異なるため塗装店からは提案ができず、協力店を通してのご提案になる可能性が高いです。

塗装や外装の工事を行う際に一緒に足場を共有しての防水工事をご検討の場合は問題ありません。
ですが、防水単独でご検討の場合は中間業者を挟むとマージン分高い提案になってしまいます。

防水工事の施工実績があり、自社に専門の職人が在籍しているか業者に事前に確認をしましょう。

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