外壁塗装の吹き付けスタッコ仕上げって何?モルタル壁の仕上げ方法の一つ

外壁塗装の吹き付けスタッコ仕上げって何?モルタル壁の仕上げ方法の一つ

スタッコ
スタッコとは、モルタル外壁に仕上げ方法(仕上げ材)の1つです。
施工方法は、壁に対して仕上げ材を吹き付けるために吹き付けスタッコとも呼ばれます。

今現在の外壁材の主流は、サイディングと呼ばれる、工場で作った既製品のボードを貼り付けていくものですが、築年数が20年前後の住宅はモルタルがほとんどだと思います。

外壁がスタッコだと言われたら、外壁材はモルタルです。

日本の昔の城や倉などの白壁は、しっくいと呼ばれ、その歴史は古く縄文時代後期までさかのぼりますが、モルタルはその漆喰の現代版で、主原料は石灰と変わりません。

漆喰は、もともと石灰と書かれていたものの当て字です。

英語でもmortarと記しますが、辞書で訳をひくと、やはりモルタル・漆喰とあります。

そもそもモルタルとは?

モルタルは、セメントと砂と水を混ぜて練ったものです。

そして、セメントは石灰石、粘土、石膏を主原料とする粉末です。

ちなみに、セメントに砂利と水を混ぜたものが道路などに使われているコンクリートです。

セメントは英語でcementと記し、そもそもの意味は「結合」です。

セメントは、水と反応し硬化する性質がありますので、セメントだけでは強度が弱いのでそこに細かい砂を混ぜたものがモルタル大きな砂利も混ぜたものがコンクリートとなります。

スタッコとリシンの違い

モルタル外壁の仕上げとして、リシンとスタッコはその見た目が似ているため、見慣れていない方からすると見分けがつきません。

しかし、リシンとスタッコは似て非なるものです。

リシンとスタッコの違い
施工方法 種類 イメージ 仕上がり方 素材 耐用年数
コンプレッサーで吹き付ける方法 スタッコ スタッコ 厚い塗膜 セメント+塗料、骨材など 約10年
リシン リシン 薄い塗膜 塗料+砂 約7~8年

※スマートフォンの場合、各参考画像は2本指で拡大できますので、比較してみてください。
リシンは、塗料に砂を混ぜたもの。
スタッコは、セメントに塗料を混ぜ、さらに大理石など骨材を混ぜたものです。

ですので、リシンの薄い仕上げと比べて、スタッコの仕上がりは厚いです。
リシンの厚塗り仕上げがスタッコと説明する方もいます。

ただ、リシンと比較してスタッコは厚塗りの凸凹のため、汚れがつきやすいです。

スタッコとは?

ここから少し学術的な話になるので、興味のない方は飛ばしてください。

スタッコとは、英語でstuccoと表記し、辞書で調べると意味は化粧漆喰とあります。

つまり装飾用の漆喰という意味で、古くは室内に使うものを漆喰(プラスター)、屋外に使うものを化粧漆喰(スタッコ)と使い分けていたようです。

冒頭でモルタルと漆喰は材料が同じと書きましたが、もともとはモルタルとスタッコもほぼ同義で、日本では当初、モルタルをコテや木で叩いて引きおこし、デザイン性をつけた仕上げ方法を指していました。

その後、吹き付けスタッコが出てきた事により、こちらが主流となり現在一般的にはスタッコといえば吹き付けスタッコを指します。

この流れでわかるように、リシンはモルタル外壁の上に塗料で蓋をするイメージなのに対し、スタッコの場合はモルタル外壁の上にさらにモルタル塗っているイメージです。

吹き付けスタッコとごて仕上げのスタッコ

コンプレッサーと呼ばれる機械で、モルタルに吹き付けていく仕上げ方法です。

スタッコフレックス吹付 STUC-O-FLEX | 株式会社kotori 

ローラーで塗ったり、コテで仕上げていくのに比べ短時間で塗装が済みますので、多く採用されています。

リシンよりさらに大きな凸凹が表面にできあがり、指で力を入れて触ると、傷がつくほどです。

石壁のような独特の風合いとなります。

また現在主流の吹き付けスタッコとは違い、昔からの左官職人によるごて仕上げのスタッコもあります。

吹き付けとは違い、様々な模様を出すことができるのが特徴ですが、当然より高価となることから建売住宅で採用されることはほとんどなく、注文住宅で採用されています。

スタッコはクラックが入りやすい?

クラック(亀裂)
リシンほどではないですが、サイディングと比べて塗り仕上げはクラック(亀裂)が入りやすい構造です。

クラックを見つけたからと言って、すぐさま外壁塗装をしなければいけないという事ではありませんが、クラック(亀裂)も段階があるので、すぐに対処をした方が良いのかはその程度によって変わります。

種類 重症度 詳細
ヘアークラック ★☆☆ 髪の毛の細さほどの小さなクラックで、モルタルではなく塗膜のみのクラック。
経過観察で問題なし。
乾燥クラック ★★☆ モルタルの乾燥とともに入る、モルタルと塗膜のクラック。
その幅次第ではあるが、すぐさま再塗装を必要とするものではないです。

もし横に入ってしまっている場合は、雨水の侵入が縦クラックに比べて膨大になるので早急な処置が必要になる場合があります。

構造クラック ★★★ 幅が0.3mm以上で、その深さが0.5mm以上あるモルタルと塗膜の大きなクラック。
早急な処置が必要。

スタッコはチョーキングのチェックも必要

スタッコにクラックが入っていなかったとしても、そのスタッコ自体に防御膜としての効果が無くなってきている場合があります。

チョーキングと言って、指でさわると学校の黒板で使われていたチョークを触ったように塗料の粉が付く現象が、塗膜が剥がれてきている兆候として表れます。
チョーキング

リシンは表面の模様のつけ方が様々ですので、中には表面の凹凸がかなり強く、指の腹全体で塗膜を触るという事ができない仕上げも多いです。

結果としてチョーキングに気づかずに、適切な塗り替えのタイミングを逃してしまい、無駄なコストがその後発生してしまったという事が起きてしまいます。

スタッコのチョーキングのチェックは触ることのできる表面積が小さいので、指で触ったあと目を凝らして少しでも粉がついていないかを観察するようにしてください。

まとめ

建売にしろ、注文住宅にしろ、最近はサイディングの外壁が圧倒的に主流となり、モルタル外壁自体の比率が大幅に低下してきております。

結果として、吹き付けスタッコもめっきり少なくなりました。
そうなると、現在スタッコの外壁である方は、ある程度の築年数が経っている方が多数だと思います。

もし今まで一度も第三者によるチェックをしてもらった事が無い方は、これを機に一度してもらう事をお勧め致します。

適切なタイミングでの再塗装を行えば、現在は耐久性の長い塗料もたくさん出てきていますのでご自宅の資産性を高める事ができます。

外壁のメンテナンスの目的は、建物の耐久性の向上美観の保持です。

どちらも我慢し過ぎると、結果的により大きな出費を伴う事になってしまいますので、早め早めの対策を心がけて頂きたいと思います。